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業界・各社のニュース(news)・新商品サービス(service)等⇒投稿
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●中国開発の無人自動配送車による日本での「配送」
(中国開発的無人自動配送車在日本「配送」) AFPBB News 2023/05/30
【CNS】千葉県で、一台の無人自動配送車が遠隔地の庭先に停車した。配送車のスクリーンには、「お荷物をお届けしました。箱を開けてお受け取りください」と表示されている。中国の北京市に拠点を置くテクノロジー企業の「新石器」がこのような開発した無人自動配送車は、中国以外の日本を含む13か国で運行されており、世界最大規模の無人自動配送車となっている。
日本の高齢者の「買い物難民」問題が深刻化する中、日本市場の自動無人運転需要に期待が集まっている。「新石器」のマーケティング担当の副総裁、劉明敏さんは、日本の無人自動配送車への需要は10万台に達すると予測している。
人工知能時代において、中国の自動運転政策、技術、および応用シーンはすでに世界の先頭に立っている。北京には世界初の高度自動運転モデル区がある。2022年5月16日に発表された「北京市高度自動運転モデル区建設発展報告」によれば、過去1年間、北京市の高度自動運転モデル区は、段階的に3.0フェーズの最初の100平方キロの建設を進め、モデル区内で累計1449万キロの自動運転走行距離が達成され、自動配送サービスも130万回以上実施された。
2020年9月、北京市では、世界初となるコネクテッドクラウド制御型の高度自動運転モデル区の建設が正式に開始された。その際、「新石器」は最初の無人自動配送車のテストコードを入手し、実際の環境での運用を開始した。これは中国で、無人自動配送車の通行権が付与された最初のケースにあたる。中国の豊富な交通シーンによって、より高い強度でのモデルのトレーニングが可能になり、自動運転車がより速く「知恵をつけ」、道路上のさまざまな予期しない状況にいつでも対応できるようになる。北京の亦庄の複数の産業パークで働く人びとは、現在、3食ともこの無人自動配送車が提供サービスを利用できるようになった。
現在までに、「新石器」の自動運転車事業は日本、ドイツ、スイス、シンガポールなど、世界13カ国で展開されており、北京市、上海市、広州市などの都市にも導入されている。累計で1000台以上の自動運転車が実際の道路上で運行しており、その安全な走行距離は620万キロメートルを超え、30万人以上のユーザーに200万件以上のサービスが提供されている。日本では2025年までに、数百台から1千台の「新石器」の自動運転車の導入が予定されており、日本国内のパートナーとの協力関係の発展と育成をさらなる進展による大規模な普及の実現が目標とされている。(c)CNS/JCM/AFPBB News
© CNS/趙隽
●2022年に中国銀聯が世界のデビットカード市場でビザを抜き初の1位に
(2022年中国銀聯在世界借記卡市場上超過VISA首次第1位)
人民網日本語版 2023/05/29
米市場調査会社のニールセンがまとめた最新の報告によると、2022年に中国の銀聯のデビットカードによる取引シェアが初めてVISA(ビザ)カードを抜いた。銀聯のシェアは40.03%、一方のビザは38.78%となっている。同時に、11年から21年にかけて、ビザのデビットカード取引市場シェアが80%近くから39.53%に下がった一方、中国の銀聯決済システムの取引市場シェアはほぼゼロから38.68%まで増加した。22年の米決済システムにおけるビザ銀行カードの取引額は141億900万ドル(1ドルは約140. 7円)だったのに対し、中国銀聯決済システムにおける銀行カードの取引額は162億2700万ドルだった。(編集KS)
●江蘇省の中欧班列、運行規模が拡大
(江蘇省中欧班列拡大運行規模) Jetro ビジネス短信 2023/05/29
中国の江蘇省蘇州市、南京市、連雲港市、無錫市、徐州市を発着する中欧班列(注1)は、それぞれ安定的な運行本数を維持し、新しい路線も開設されている。
2023年1~4月に、蘇州市を発着した中欧班列の運行本数は前年同期比16.4%増の163本で、16.4%増の1万3,420TEU(20フィートコンテナ換算)を取り扱った。貨物重量は41.3%増の12万9,000トン、輸出入額は9.5%増の7億5,300万ドルとなった。また、蘇州市に向かう復路の列車は47本運行され、60.3%増となった。
南京市を出発し中央アジア諸国へ至る中欧班列は、2014年の運行開始から累計545本が運行された。2021年から2023年4月末までの、南京市と中央アジア諸国間の輸出入額は累計3億5,400万ドルに達した。2022年10月には、中央アジア諸国から南京市へ至る復路の路線が新たに開設され、累計17本運行された。また、南京市からベラルーシ・ミンスクに至る列車が新たに運行を開始し、一番列車は南京市の企業が生産したドラム式洗濯機や、ギアボックスを搭載して出発した。
連雲港市には、中国とカザフスタンが共同で立ち上げた「中哈物流基地(注2)」が位置しており、カザフスタンにとって重要な海への出口となりつつある。税関などの情報によると、カザフスタンが中国を経由して輸出入する主な貿易品(注3)の8割超が連雲港市を通じて取引されている。
1~4月において、無錫市を発着する中欧班列は1,010TEUのコンテナ貨物を輸出し、輸出入額は2億9,000万元(約58億円、約1元=約20円)を超えた。3月には、無錫市に向かう初の復路便がカザフスタンを出発し、輸入作物を搭載した100本のコンテナが輸送された。
2023年第1四半期(1~3月)に徐州市を発着する中欧班列は累計111本(前年同期比10.4%増)となった。2022年に比べて、運行規模や往復割合は上昇傾向にあり、サプライチェーンの強化にもつながっている。
(注1)中国と欧州やロシアなどの「一帯一路」沿線国を結ぶ国際貨物列車。
(注2)連雲港市政府とカザフスタン鉄道が共同で建設した物流ターミナルで、「一帯一路」構想に関する初の実体的なプロジェクトとなっている(2016年6月10日記事参照)。
(注3)カザフスタンは連雲港を通じて、主に日用消費財などを輸入し、鉱物資源や食糧などを輸出している。(尹世花)
●【CRI時評】外資系企業は本当に中国から「デカップリング」しているのか
(【CRI時評】外企業真的従中国「分離」了嗎?) Record China 2023/05/27
最近、在中国の外国商工会議所の多くがリポートを発表している。在中国米国商工会議所のリポートは、中国に進出している米国企業の66%が今後2年間は対中投資を維持ないし増やす予定だとし、在中国欧州連合(EU)商工会議所が発表したリポートは、取材を受けた企業の6割近くが今後5年間は中国での研究開発支出を「適度に増やす」あるいは「顕著に増やす」予定だとしている。在中国オーストラリア商工会議所の調査研究ではオーストラリア企業の60%以上が中国を世界トップ3の投資先と見なしている。
中国の今年の1月から4月の実行ベース外資導入額は5000億元(約9億9532万円)に近づき、前年同時期より2.2%増加した。中でも、フランス、英国、韓国などの対中投資実績は急速に伸びている。ドイツのヘレウス グループのヤン・リナートCEO兼取締役会会長は「中国市場はわれわれにとってとても重要だ」と語っている。ヘレウス グループは現在、中国で電気自動車材料、貴金属リサイクルなど、10項目近い投資プロジェクトを全面的に展開している。
国連が発表した最新のリポートでは、今年の中国の経済成長率予測が4.8%から5.3%に引き上げられている。国際通貨基金(IMF)は今年の中国の全世界経済に対する貢献率は34.9%に達するだろう」と予測している。
中国は全世界でも最も規模が大きく、最もカテゴリーがそろい、最もサービスが整った産業体系を有しており、外資企業が比較的ローコストで高品質の原材料や関連部品などを調達し、収益性を高めるに寄与する。同時に、中国の巨大なインフラ建設も企業のコスト引き下げに大きく役立っている。過去5年間、外商企業の対中直接投資の収益率は世界でもトップクラスに属する9.1%に達している。
それと同時に、中国は引き続き対外開放政策を拡大し続けており、外資に安定した見通しをもたらしている。中国国際貿易促進委員会の最新の調査研究結果では、取材を受けた外資企業の97%が、中国政府が昨年第4四半期以降に打ち出した外資政策に「満足」以上の評価を下している。
現在、世界経済は一国主義、保護貿易主義などの課題に直面している。オーストリアのあるシンクタンクは、仮に中国から「デカップリング」した場合、ドイツの年間GDPは2%低下し、これは600億ユーロの損失に匹敵すると試算している。ナイキのジョン・ドナホーCEOは中国からの「デカップリング」は全世界の貿易に悲惨な影響をもたらすと率直に語った。よく茂った森があれば、そこには天をつく大木が自然に生えてくるものだ。(CRI論説員)
●日本の歌手MARiAさん、中国オーディション番組で大ブレーク
(日本歌手MARiA在中国音楽系節目上走紅) 新華社 2023/05/26
【新華社北京5月26日】中国の音楽系オーディション番組「乗風2023」にこのほど、日本の音楽ユニット「GARNiDELiA(ガルニデリア)」のボーカルリストMARiA(メイリア)さんが出演し、卓越したパフォーマンスで話題を呼んだ。中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」では、「MARiAの人気断トツNo.1」「MARiA初舞台極楽浄土」「MARiAかわいい」など多くのキーワードがトレンド検索ランキングに登場した。
ガルニデリアは2010年結成の2人組ユニットで、14年にメジャーデビューした。現在はソロ活動も行うメイリアさんは、動画サイトで配信した「歌ってみた」「踊ってみた」などの動画が中国でも人気を集めていた。
新華社の単独インタビューに応じたメイリアさんは「出会ってくれ、愛してくれるすべての皆さんとの縁を大切にしたい。もっとたくさんの人に私を知ってもらい、愛をくれた大好きな中国の皆さんに恩返ししたい」と語った。
メイリアさんは中国で「美依礼芽(メイリヤ)」と呼ばれ、2016年の時点ですでに一部のネットユーザーに知られていた。彼女が歌った「極楽浄土」のミュージックビデオが中国の動画配信大手、嗶哩嗶哩(ビリビリ)で爆発的な人気を博すと、軽快な曲調と見る人を引き込むダンスに魅了された多くのネットユーザーが真似をし、国内アーティストの多くもコンサートやテレビ番組でカバーした。大まかな統計によると「極楽浄土」の二次創作動画はビリビリで11億回以上再生されている。
この「小柄で声が大きく、元気いっぱい」の日本人歌手は「乗風2023」でキュートな容姿とパンチの利いたハイトーンボイスで披露し、再び多くの中国の視聴者を沸かせた。ガルニデリアのビリビリ公式アカウントは、番組放送後の5月5日から18日の2週間でフォロワーを54万人以上増やし、14日のビリビリ生放送の視聴者数は1千万人を超えた。
メイリアさんが出演した番組には30歳以上の女性33人が歌声やダンスを競った。番組のため訪中したメイリアさんは他の出場者たちと友情を深め、多くの中国料理も味わった。気に入った料理を聞くとザリガニ料理を挙げ「すごくおいしいので、みんなにも食べてほしい」と大絶賛。日本の友人にも勧めたいと話した。
中国のファンについては「愛の深さと大きさに本当に驚き、感謝している」とし、「大変な毎日も皆さんの温かい言葉で乗り越えられる。言葉で伝えられず悔しいこともあるが、ステージのパフォーマンスでお返しできるようこれからも頑張る」と語った。
中国が大好きなので、中国と日本の文化交流の懸け橋になりたいと話すメイリアさん。今後については「中国の大きな会場でコンサートをしたい」とし、目標に向け努力を重ねていくと語った。(記者/彭純、許芸潁)
©新華社 資料写真=新華社配信
*「乗風2023」で「極楽浄土」を披露するメイリアさん
*「乗風2023」でパフォーマンスを披露するメイリアさん
*「乗風2023」で「花の海」を披露するメイリアさん
*「乗風2023」で「花の海」を披露するメイリアさん
●海外コーヒーブランドが中国進出を加速―中国メディア
(海外珈琲品牌加快進入中国市場―中国媒体) Record China 2023/05/26
ブルーボトルコーヒーやピーツ・コーヒー&ティーといった海外のコーヒーブランドが近年、続々と中国市場に進出すると同時に、中国ですでに根付いている海外ブランドも勢いを増している。スターバックスの創業者・ハワード・シュルツ氏は最近、北京大学で講演した際、「当社の中国の店舗数は今後、 1万店舗を超えるだろう」と語った。
シュルツ氏の自信には根拠がある。スターバックスが発表しているデータ・統計によると、ここ10年、スターバックスの中国大陸部の店舗数は約10倍に増えた。また、1999年の時点で、1店舗だった店舗数が昨年の時点で、6000店舗をすでに超えたからだ。
2022年にスターバックスが発表した2025年に向けた中国戦略ビジョンは、今後3年、9時間に1店舗のペースで出店する計画を打ち出している。2025年までに、中国の店舗数を9000店舗にまで増やしたい考えだ。
中国市場に進出して24年になるスターバックスは、中国の消費者のコーヒーに対する考えの変化を肌で感じ、新天地を切り開いてきた。また、スターバックスだけでなく、中国で成長ポイントを見つけ出した海外のコーヒーブランドも増えている。
今年に入り、コスタコーヒー・南京歩行者天国店には一気に客が戻り、月間売上高はすでに2019年の新型コロナウイルス感染拡大発生前の水準にまで回復している。中国のRTDコーヒーの分野の市場シェアを見ると、コスタが2位となっている。コスタの中国市場を総括する欧陽慶球氏は、今年、同社の中国における売上高は再び過去最高を記録し、2019年の約3倍に達すると予想している。
ベトナムのコーヒーブランド・Trung Nguyen Legendにとって中国事業はすでに主要事業の一つとなっており、2021年には約8億杯のコーヒーを販売した。昨年9月には上海に面積は約500平方メートルを誇る初の海外旗艦店を出店し、オープン当日には800杯以上売れた。
マクドナルド傘下の本格コーヒーブランド・マックカフェは昨年9月、2023年に1000店舗新規開店させる計画であることを発表し、そのほとんどが三線都市となっていた。また、マックカフェは中国の消費者の好みに合わせて、新製品を打ち出し、成長ペースをより加速させたいと考えだ。
海外ブランドが続々と中国市場への投資を強化している背後には、急速に成長する中国のコーヒー市場がある。市場調査会社・艾瑞諮詢(iResearch)が発表した「2022年中国ドリップコーヒー業界研究報告」によると、2021年、同市場は約876億元(1元は約19.7円)規模で、前年比38.9%増だった。同報告は、2024年までに、同市場は1900億元規模にまで拡大すると予想している。
スターバックス中国の王静瑛董事長は、「新型コロナウイルスがもたらした問題を頑張って乗り越えれば、当社の発展は強靭性を備えるようになるだろう。中国市場には、長い目で見て成長すると確信している」と語った。(編集KN)
●中国福建省武夷山の銘茶「大紅袍」 伝統製法の全工程を追う
(追随中国福建省武夷山の銘茶「大紅袍」 伝統製法全流程) 新華社 2023/05/21
【新華社武夷山5月21日】中国福建省武夷山市は武夷岩茶の最高峰「大紅袍(だいこうほう)」の産地として知られる。武夷岩茶の製造工場で茶摘みと製茶の様子を取材し、大紅袍が出来るまでの全過程を記録した。
同市茶葉科学研究所の高級農芸師で国家級無形文化遺産「武夷岩茶(大紅袍)制作技法」伝承者でもある劉宝順(りゅう・ほうじゅん)さんによると、武夷岩茶製造の第1段階には茶摘み、萎凋(いちょう、茶葉を天日や熱風でしおれさせる)、揺青(ようせい、茶葉を揺らして香りを高める)、殺青(さっせい、熱を加えて発酵を止める)、揉捻(じゅうねん、茶葉を揉む)、焙煎(ばいせん)などの工程がある。
天日による萎凋は岩茶の香り形成の基礎であり、生葉から水分を抜く。揺青で葉の縁が赤褐色に変化し、半発酵状態になると、毛茶(荒茶)の品質が決まる。
© 新華社 撮影、武夷山=新華社配信/邱汝泉
*福建省武夷山市の峡谷、九竜窠(きゅうりゅうか)で茶摘みをする天心村の住民(4月30日撮影)
*福建省武夷山市にある老欉(ろうそう)と呼ばれる樹齢の長いチャノキから茶葉を摘む渓洲村
の住民(5月3日)
*福建省武夷山市にある章堂澗で武夷岩茶を運ぶ天心村の住民(5月1日)
*福建省武夷山市で、開青(竹ざるに入れた茶葉を揺り動かして均等にする)の作業をする
公館村の住民(4月17日)
*茶葉の萎凋作業をする国家級無形文化遺産「武夷岩茶(大紅袍)制作技法」の伝承者
(4月30日)
*茶葉の揺青作業をする劉宝順さん(中央)(5月3日)
*茶葉の揺青作業をする国家級無形文化遺産「武夷岩茶(大紅袍)制作技法」の伝承者
(4月29日)
*手作業による製茶技法を教える国家級無形文化遺産「武夷岩茶(大紅袍)制作技法」の伝承者
(右から2人目)(5月3日)
*揺青作業をしながら茶葉の香りを確かめる福建省武夷山市天心村の住民(5月1日)
*揉捻の作業をする国家級無形文化遺産「武夷岩茶(大紅袍)制作技法」の伝承者(左)
(2021年4月23日)
*14日、茶葉を選別する福建省武夷山市南岸村の住民
*11日、毛茶の評価方法や湯を注いだ後の茶葉の見方を弟子に教える福建省武夷山市
曹墩村の住民
*炒青(しょうせい、釜炒り)の作業をする劉宝順さん(2021年5月9日)
●中国抜きにして世界は電気自動車の電池を作れるのか―米メディア
(没有中国世界電動汽車的電池能製造嗎?―美国媒体)Record China 2023/05/20
2023年5月18日、中国メディアの環球時報は、「電気自動車用電池を作りたければ、中国との提携は不可避」とする米メディアの報道を紹介する記事を掲載した。
記事は、米紙ニューヨーク・タイムズの16日付文章を引用。数十年の経済的、地政学的優位を獲得できると言われる電気自動車用電池の製造において中国が世界各国を大きく引き離しており、電池の製造に必要ながら埋蔵量が非常に限られているコバルトやリチウムといったレアメタル・レアアースについても中国が大部分の採掘量を確保しているとした。
また、中国企業は低廉な土地とエネルギーの強みを生かして大規模かつ低コストな鉱物精錬を実現していると指摘。米国の能力は微々たるものであるほか、2016年に精錬工場の建設認可が下りたオーストラリアでも、工場の建設に加えて人材の育成、設備の調整に長い時間を必要とすることから昨年になってようやく電池用のリチウム生産が始まったばかりだと伝えた。
さらに、中国は低いコストで電池部品を生産する方法の開発にも成功し、寧徳時代やBYDといった世界最大規模の電池メーカーも誕生したと紹介し、米バイデン政権も現在米国内での電池生産を促進する戦略を打ち出しているものの、巨額な投資を必要とする一方で薄利なこの業界において中国企業が持つアドバンテージは非常に大きいとした。
その上で、ドイツ・アーヘン工業大学の教授が、中国は労働力コストが低く、国内の設備メーカーが多いことから欧米と比較して半分程度のコストで電池工場を建設できるとの見解を示し、中国が圧倒的なアドバンテージを持つことから米国の投資家からは「米政府による電気自動車業界の激励措置は次の大統領選のためであり、選挙後にはなくなるのではないか」との懐疑的な見方も出ていると紹介した。
記事は「電池のサプライチェーンで自給自足を実現できる国はなく、世界のいかなる企業も中国企業とパートナーシップを模索しなければこの分野に参入したり、事業を拡大したりすることはでいない」とする専門家の意見を紹介するとともに、米戦略国際問題研究所(CSIS)のスコット・ケネディ上級顧問が電気自動車分野においても中国との提携なしには成功は得られないとの見解を示したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻)
●2023年「中国観光デー」メーン会場イベントが雲南・騰衝で開催
(2023年「中国観光日」主会場活動在雲南・騰衝挙行) 人民網日本語版 2023/05/20
5月19日、2023年「中国観光デー」の開幕式とメーン会場イベントが雲南省騰衝市和順古鎮で行われた。今年の「中国観光デー」イベントは「素晴らしい中国、幸福な旅」をテーマに、全国各地が連携し、オンラインとオフラインで同時に行われ、7分野5211項目の観光優遇措置が打ち出されている。
2023年は文化と観光の深い融合を推進するスタートの年であり、3年に及ぶ新型コロナウイルス感染症の後の観光業にとって復興・振興の年でもある。文化観光業界は「5・19文化観光デー」を契機に、国民のための観光という方向性を堅持し、大衆の観光を深く推進する。イノベーションによる駆動を強化し、スマート観光を加速的に育成する。豊かな自然は金銀同様の価値があるとする理念を遂行し、グリーン観光を大いに発展させる。社会の調和を促進し、マナーのある観光を積極的に提唱する。文化強国を建設し、文化と観光の深い融合を推進する。文化観光消費のポテンシャルをさらにかき立て、観光業のハイレベルの復興と質の高い発展を積極的に推進する。
雲南省は観光が盛んな省として、ここ数年来、観光のモデル転換・高度化の推進に力を入れ、全域観光の発展に力を入れ、農業・文化・観光の融合推進に注力しており、観光業態、観光商品、観光モデルの持続的なイノベーションによって、日々多様化する観光客のニーズによりよく応えてきた。(編集KS)
●引退会見で石川佳純さんが流暢な中国語で中国のファンに感謝のメッセージ
(引退会見 石川佳純用流暢的中国語給中国的粉糸感謝詞)
人民網日本語版 2023/05/19
五輪に3大会連続で出場し、3つのメダルを獲得した卓球の石川佳純さん(30)が今月18日に東京都内で引退会見を行い、23年間の競技人生を振り返ったほか、応援してくれた中国のファンに向けて、流暢な中国語で感謝の言葉を述べた。新華社が報じた。
引退を決意した理由について、石川さんは、「決意した理由は、自分自身、やりきったと思えたから。5月の世界選手権(世界卓球)に出場できないことが決まって、自分としても良いタイミングなのかなと思い、そこで現役引退を決意した」と説明した。
そして、「3月のWTTシンガポールスマッシュが終わった時点で、4月の中国でのWTT2大会に出場することが決まり、その時に『次の2大会で最後にしよう』という決意を固めた。はっきりと引退を決意したのはその時」と語ると、涙ぐみ言葉を詰まらせた。WTTチャンピオンズマカオでは、中国の陳夢と対戦し、1対3で敗れ、それが現役最後の一戦となった。
5月1日、石川さんは複数のソーシャルメディアで、中国と日本語で現役引退を発表した。微博(ウェイボー)では中国語約1000字で引退を発表し、50枚以上の画像を添え、中国ファンに対する強い思いを示した。その引退宣言の投稿には、1万件以上の熱意溢れるコメントが寄せられている。
引退会見で、新華社の記者から微博に寄せられたコメントに対する感想を求められると、石川さんは流暢な中国語で、「(河南省)新郷と澳門(アモイ)に試合に行ったときはファンの方がたくさん応援してくださり、まるでホームのように気持ちよく試合をさせていただいた」と語った。
そして、「13歳の時から、私を指導してくれたのは中国人だった。それで、微博で現役引退を表明することにした。こんなにたくさんのメッセージをいただけるとは思ってなかったので、本当うれしかった。感謝している」とした。
日本の記者が強く関心を抱くライバルの中国について「やはり世界一卓球が強い国で、なかなか勝つことが難しいなと勝負するたびに思い、学ぶこともたくさんあった。すばらしい選手の姿を見て成長できた。中国はすごく勝ちたかった相手でもあり、たくさんの思い出がある」と話した。
また、今後については、「これまでは練習の時間がほとんどで勉強する機会がなかったので、新しいことにチャレンジし、勉強をしてみたい。スポーツに関わる分野のほか、人に何かを伝えることは難しいと感じているので、学ぶこと自分自身の経験を伝えられたり、成長できると思っている。自分は卓球界に育ててもらった。素晴らしいスポーツに恩返しをしたい」と話した。
石川さんは、全日本卓球選手権女子シングルスで5度優勝し、ロンドン五輪と東京五輪では女子団体で銀メダルを獲得。リオデジャネイロ五輪の女子団体では銅メダルを獲得した。また、2017年の世界卓球選手権では混合ダブルスで優勝を果たした。(編集KN)
©5月18日、(撮影・岳晨星)
*引退会見で話す石川佳純さん
*引退会見に臨んだ石川佳純さん
*引退会見に臨んだ石川佳純さん
●コーヒー、上海が世界を受け入れる開放のシンボルに
(珈琲、上海接受世界開放的象徴) 人民網日本語版 2023/05/19
上海では、コーヒー業界が長きにわたって、はつらつとした生命力を示してきた。コーヒー文化はこの都市の生活スタイルにもなっている。
コーヒーと上海のストーリー
170年前――1853年に、英国の薬剤師のJ.ルウェリン(J.lewellyn)が上海にコーヒーを持ち込み、薬局で売り出した。当時の上海市民はこの酸味と苦味のある茶色い液体を「咳止めシロップ」と呼んでいた。
1866年、上海初のカフェ「虹口珈琲館」がオープンし、主に船員を相手に営業し、コーヒーだけでなく各種ビールも提供した。
1958年、上海のコーヒー文化にとって重要な節目だ。この年、上海で「上海牌珈琲」というブランド製品が誕生した。
2000年5月、スターバックスが淮海中路に上海第1号店をオープンした。22年後、上海は世界で初めてスタバ店舗が1000店を突破した都市になった。
2018年元旦、瑞幸珈琲(ラッキンコーヒー)が上海でテスト営業を開始した。4年後には、上海市内の店舗は600店を超えた。
「上海概覧2023」によると、2023年4月末現在、上海にはカフェが8000ヶ所以上あり、世界一となり、ニューヨーク、ロンドン、東京などの大都市をはるかに上回っている。上海では1平方キロメートル当たりカフェが1.3店あり、人口1万人当たりのカフェ店舗数は3.16店になるという。
カフェは消費の場所であるだけでなく、上海という都市の文化的なぬくもりを伝え、人々が社交やビジネスを展開する「第二の応接室」になっている。
新消費をもたらすコーヒー
コーヒーを通じて、上海の力強い消費力をうかがうことができる――中国の年間一人当たりコーヒー消費量は4-5杯ほどであるのに対し、上海は20杯を超えている。コーヒーを通じて、上海の力強いオリジナリティをうかがうこともできる――上海の数多くのカフェの中で、こだわりのカフェと独立系カフェが55.88%を占めている。
コミュニティの公共スペースに融合する小規模カフェ、障害者のスタッフが運営の中心を担う「熊の手カフェ」、認知症の高齢者のために設立した記憶カフェ……上海のカフェは多様的で包摂性がある。
同済大学経済・管理学院の諸大建教授(博士課程指導教員)は、「上海でコーヒーを飲む時は、どこでも同じような味ということはない。上海でカフェを運営するのは、一番手としての特色を作り出している。これこそが上海コーヒーのイノベーション精神だ」と述べた。
上海は2035年に、人々から憧れられるイノベーション都市をほぼ完成させることを目指している。コーヒー文化からちょうどこのようなイノベーションをうかがうことができ、「コーヒー+起業」「コーヒー+パーク」など、「+」マークには上海独自のイノベーション要素が含まれる。
注目されるのは、上海コーヒー文化の高まりが「新消費による内需の拡大、産業高度化の牽引」という発展ルートを探り出したことだ。上海は中国国内で雲南コーヒーの消費意欲が最も高い都市で、雲南コーヒー商品の大幅な高質化をもたらした。
上海と世界をつなぐコーヒー
2016年、黄浦江のほとりで第1回陸家嘴金融城コーヒー文化フェスティバルが行われ、オープンカフェイベントの概念が初めて上海に持ち込まれた。2023年春には第7回が開催され、同フェスは全国で最大規模、最多開催数のコーヒーイベントになった。参加ブランド数は第1回の24から213に急増し、全国のコーヒー業界従業者とコーヒー愛好家が参加した。
同フェスの開催責任者は、「(このフェスティバルは)上海のコーヒーのお祭りから、中国のコーヒーと世界をつなぐ窓口になった」とした上で、「陸家嘴コーヒー文化フェスティバルが中国の対外開放の窓口である陸家嘴で始まったのは、上海に伝わるコーヒーの遺伝子を土台にして浦東と上海の開放の精神、イノベーションの精神を受け継いだということでもある」との見方を示した。
ますます多くのコーヒー製品・ブランドが、中国国際輸入博覧会及び「6+365」常設展示取引プラットフォームを通じて上海に進出するとともに、長江デルタさらには中国全土の1千億元(1元は約19.7円)規模のコーヒー市場へと広がりつつあり、上海は名実ともに「世界的なコーヒーの中心地」になった。
世界のカフェブランドが上海第1号店を相次いでオープンし、上海の現地カフェブランドは次々に世界に進出して市場開拓を進めており、コーヒーを媒体として、上海の開放のシンボルが積極的に世界を受け入れている。(編集KS)
©人民網日本語版
●一個一個手作りされる雲南省の無形文化遺産の碁石「雲子」
(一個一個手工制作的非遺囲棋子「雲子」) 人民網日本語版 2023/05/17
雲南省で作られる囲碁の碁石は、「雲子」と呼ばれ、1千年以上の歴史を誇り、世界的な囲碁大会でも使われている。雲南省特産のメノウやアメシストといった天然鉱物を原料としており、1300度という高温に熱して溶かし、職人が一個一個、同じ大きさに作り上げていく。
無形文化遺産伝承人の熟練した技術に、ネットユーザーは「癒される」というコメントのほか、「見ているとなんだか美味しそうな食べ物みたい」というコメントを寄せるネットユーザーもいる。
白い碁石はクリームのように白く、黒い碁石は見る角度によって碧玉のように深みのある青や緑に見えたり、光沢のある黒に見えたりと、「雲子」は色もとても美しい。無形文化遺産伝承人によると、雲南省は「有色金属の王国」で、鉱産物資源が豊富であるため、多彩な「雲子」が生産されているのだという。(編集KN)
©中国之声
●「中日平和友好条約」締結45周年記念コンサートが東京で開催
(「中日和平友好条約」締結45周年記念演唱会在東京挙行)
人民網日本語版 2023/05/17
「中日平和友好条約」締結45周年を祝う記念コンサートがこのほど、東京・池袋で開催。謝鳴、荒木由美子、荒木豊久、中沢卓也といった中国人と日本人の歌手と作曲家が一同に集まり、それぞれの代表作を歌い、中日友好へのエールを送った。上海テレビ「中日新視界」が伝えた。
中国の歌手・謝鳴は1988年、「音楽の夢」を叶えるべく、日本へと活動の場を移した。そして、日本人教師や友人のサポートの下、さまざまな困難を克服し、音楽会で活躍するようになった。そして、今回のコンサートでは新曲「Tokyoに傷ついて」を披露した。
日本の女優で歌手の荒木由美子は1980年代、ドラマ「燃えろアタック」で主役の小鹿ジュンを演じた。ジュンとその必殺技「ヒグマ落とし」は、中国でも大人気となった。そんな彼女はコンサートで、中国人の観客と共に「当時の思い出を蘇らせよう」と、そのオープニングテーマ「燃えろアタック」を披露した。
コンサートのクライマックスは「四季の歌」の大合唱。 1963年、荒木豊久が作詞作曲し、多くの人に愛されてきたこの曲は、歌手・芹洋子が1981年に中国で披露したことがきっかけで、中日文化交流を切り開く名曲と言われるようになった。今年80歳と高齢であるものの、荒木豊久はステージの真ん中に立ち、意気揚々と熱唱し、「日中両国のファンに愛される歌をたくさん作り、時が経つほど強くなる日中の絆に貢献したい」と語った。 (編集KN)
©看看新聞
●車座になって重慶名物「九宮格火鍋」を楽しむ4頭のパンダ 重慶
(4頭大熊猫囲坐一起享受重慶名菜「九宮格火鍋」) 人民網日本語版 2023/05/15
ジャイアントパンダが重慶名物の「九宮格火鍋(9つに仕切られた鍋)」を食べている姿を見たことはあるだろうか?このほど重慶動物園で飼育されている4頭のパンダが竹で作られた特製火鍋を食べる様子が、まるで「4頭のパンダがテーブルに集まって麻雀をしているようだ」と話題を集めている。パンダたちは特製「火鍋」に盛り付けられたエサを食べながら竹筒の「飲み物」を飲み、最後には「鍋」まで食べ尽くしてしまっていた。(編集KM)
©人民網日本語版
●中日韓企業家フォーラムがソウルで開催
(中日韓企業家論壇在首爾召開) 人民網日本語版 2023/05/15
中日韓協力事務局主催の2023年度中日韓企業家フォーラムがこのほど韓国・ソウルで開催された。「グリーン成長に向けて:東アジアのクリーンエネルギーへのモデル転換と挑戦」をテーマに、中日韓の政府高官、ビジネスリーダー、学術界の専門家、報道関係者ら200人余りが参加した。
坂田奈津子副事務局長は開幕の挨拶で、持続可能な発展におけるクリーンエネルギーへのモデル転換の必要性と重要性、及びこの分野における中日韓の成果について説明した。中国国家発展改革委員会、日本経済産業省、韓国産業通商資源省、国際エネルギー署の高官がぞれぞれ基調発言を行い、クリーンエネルギー分野におけるそれぞれの政策と行動、及び将来のエネルギーモデル転換へのビジョンを説明した。また、再生可能エネルギーと水素エネルギー分野の企業家が、クリーンエネルギーの開発・技術・市場などにおける各自の企業の成果と挑戦を紹介した。
同日、中日韓協力事務局は女性の起業家のためのプラットフォームや指導の提供、中日韓とASEAN加盟国との間のビジネス交流の推進、女性起業家のビジネスネットワークの拡大を旨とする中日韓女性起業計画に関するイベントも開催した。(編集NA)
©人民網
●中国無錫市、東京で経済貿易文化協力交流会 日本との関係強化
(中国無錫市在東京挙辨経済貿易文化協力交流会 加強和日本的関係)
新華社 2023/05/14
【新華社東京5月14日】中国江蘇省無錫市は11日、東京で経済貿易文化協力交流会を開いた。ソニーや日立、デンソー、神戸製鋼などの企業や中日友好団体から300人近くが出席。無錫で長年投資を続ける有名企業の代表者らは無錫の投資環境を高く評価し、今後も協力を深める意向を示した。無錫との交流で重要な貢献をした日本人への感謝状授与式も行われた。
日本企業が無錫に進出したのは1986年。今ではシャープやパナソニック、ソニー、村田製作所など1278社が拠点を持つ。累計投資額は166億5千万ドル(1ドル=約136円)、日本から導入した外資の実行ベース利用額は50億ドルに上る。
会場でスピーチした伊藤忠(中国)集団の池添洋一董事長は、良好な技術・人材と経済発展レベル、都市環境こそ無錫が外資導入面で持つ優位性だと指摘。中でも重要な要素として、地元政府が企業とともに問題解決に取り組む姿勢を挙げた。
無錫市の趙建軍(ちょう・けんぐん)市長は、今後も各界の友人と手を携えて産業科学技術協力を深め、機械製造や自動車工業、新エネルギー、水素エネルギー貯蔵など日本が得意とする産業クラスターに焦点を当て、より深いレベルで相互利益を実現していきたいと表明。国際サプライチェーンの安定を協力して守り、集積回路やバイオ医薬、ハイエンド機械などの分野で設備や材料調達などの業務協力を強化し、国際分業化のもとでの市場選択を維持していくと述べた。
感謝状贈呈式では、日中共同建設桜友誼林保存協会の新発田豊会長と喜代子夫人、芸術振興団体「相鑑舎」の創設者で無錫市人民友好人士の橋本欽至氏、歌手の尾形大作さんらに感謝状が贈られた。
交流会では、無錫市文化観光集団と日本の旅行会社による相互送客プロジェクトなど文化・衛生協力プロジェクト3件、集積回路や自動車・同部品、ハイエンド設備、バイオ医薬、医療機器、エネルギー貯蔵など19分野、計11億6千万ドルの経済貿易産業プロジェクト、無錫企業による計3億8千万ドルの日本製品買付プロジェクト4件が調印されたほか、無錫(東京)ビジネスイノベーション交流センターと無錫文化観光(東京)プロモーションセンターのプレート除幕式も行われた。両センターは、海外サービス窓口とプラットフォームの役割を十分に発揮し、無錫と日本が経済貿易や文化、観光など多くの分野で実施する実務協力をサポートしていく。(記者/歐陽迪娜、李光正、楊光)
©新華社 11日、無錫市が東京で開いた経済貿易文化協力交流会(東京=新華社配信) 左から右
*交流会の会場
*交流会で行われた日本人への感謝状授与式
*交流会で行われた無錫(東京)ビジネスイノベーション交流センターのプレート除幕式
*交流会で行われた無錫文化観光(東京)プロモーションセンターのプレート除幕式
*交流会で「無錫旅情」を歌う歌手の尾形大作さん
●上海モーターショーで全世界「EV転換」明らかに! ガラパゴス日本に迫る没落カウントダウン、マスコミ論調さえ大きく転換の辛らつ現実
(上海車展明瞭全世界「EV轉換」! 加拉帕戈斯総合症的日本迫近没落倒計時カ、連輿論の都轉向的辛辣現実) 飯田哲也(社会創発家) 2023/05/14
「上海ショック」という現実
4月18~27日に開催された上海モーターショー以来、日本の自動車業界には「上海ショック」が吹き荒れているという。
日本の電気自動車(EV)の遅れに関して、批判的な論調を控えていた国内のメディアも、さすがに今回は日本の立ち遅れへの危機感を伝えるようになった。
製造も市場も世界のEV化をリードしている中国の「今」を見れば当然の反応とはいえ、すでに数年前から全世界でEV化が加速していることは明らかだったにも関わらず、今ごろ「上海ショック」というのも遅すぎる上に、日本の視点から中国を見るだけでは一面的すぎるだろう。
俯瞰(ふかん)してみれば、世界全体で自動車業界に起きつつある変化のスケールとスピード、それが日本にもたらす危機は、はるかに大きく深刻だと捉えるべきだろう。
衝撃の数字
トヨタの佐藤恒治社長も自社のEV出遅れを認め、ホンダの三部敏宏社長も
「中国勢は相当、先を行っている」
と述べたのは、上海モーターショーで中国車の進化ぶりを目の当たりにしたことに加えて、直前に公表された2023年第1四半期の中国での自動車販売台数の衝撃だろう。
今や世界最大のEV市場となった中国は、この第1四半期は乗用車市場全体では前年比▲4.3%減・526万台と減少したが、EVなど新エネルギー車は26%増・159万台と、新車販売のシェアが30%(うちバッテリー式電気自動車〈BEV〉が73%)を越えた。
トヨタは前年同月比▲14.5%減の38万台、ホンダは同▲37.7%減の22万台、日産は同▲36.8%減の16万台、日本勢全体で▲31.9%減と壊滅的な状況が報告された。しかも中国では、一段と厳しい排ガス規制(国6b)を2023年7月に導入予定であり、日本勢の主力である化石燃料車(ICE)の需要減にさらなる追い打ちを掛けるだろう。三菱自動車は2022年12月に生産開始したばかりの現地工場の停止と巨額損失を計上し、中国市場からの撤退も囁(ささや)かれる。
落ち込んだのは日本勢だけではない。長く中国で王者として君臨してきたフォルクスワーゲンは、2023年の第1四半期に前年比▲14.5%減の43万台、ドイツ勢全体は▲8.9%減となった。そのほか、米国勢▲8.8%、韓国勢▲6.7%、フランス勢▲26.5%と海外勢が全て落ち込んだ。
ただし注意深く見ると、フォルクスワーゲンはEVの売り上げも前年比▲38%と落としており、BYDなど中国勢とテスラのEVに対する競争力を失っている。独アウディはプラグインハイブリッド車(PHEV)の撤退を発表した。
一方、中国勢は2022年3月にICEの生産を廃止してEVのみに絞った比亜迪(BYD。自ら生産する蓄電池でも寧徳時代新能源科技〈CATL)、LGエナジーソリューションに次ぐ世界3番手)が前年同期比93%増で初めてトップに立った。ICE生産を廃してもなおPHEVが多いBYDだが、BEVだけでもこの第1四半期に22万5000台とテスラの13万7000台(前年同期比26%増)を大きく上回った。
中国はEV生産の急拡大に伴って、自動車輸出でも日本を急追している。2022年、前年比54%増・311万台(約1割はテスラ上海製)を輸出した中国は、ドイツを抜いて世界第2位の自動車輸出国となり、首位の日本(381万台)に肉薄している。
さらにこの第1四半期は、EV化の追い風を受けて、前年比58.3%増の107万台を輸出しており、このペースで行けば、年内に日本を追い越して世界最大の自動車輸出国になる可能性がある。
全世界的に進むEV転換
自動車業界の地殻変動は、中国だけでなく世界全体で進行している。2022年は乗用車市場全体が停滞するなか、プラグインEVの新車販売シェアは前年比57%増・1050万台(シェア13%)、BEVが800万台とシェア10%を越えた(図)。
*欧州
欧州では、この第1四半期に新車販売の90%がプラグインEV(BEVだけなら85%。以下同じ)を占めるほどになったノルウェーを筆頭に、スウェーデン56%(BEV=36%)など他の北欧諸国やドイツ20%(BEV=14%)、フランス24%(BEV=15%)、英国22%(BEV=15%)など主要国でも急増しつつあり、欧州全域で前年比19%増の21%(BEV=13%)に達した。
ただし目を凝らしてみると、単にEV化が進展しているだけでないことがわかる。
テスラが昨春にベルリン郊外に新設した工場(ギガファクトリー)の稼働率が高まるにつれて欧州市場を圧倒しつつあり、第1四半期はテスラ・モデルYがEVだけでなく全ての乗用車種のなかで販売首位に立ち、同社モデル3がEVでは2位に付け、フォルクスワーゲンやボルボのEVは引き離され、日産やトヨタなど日本勢のEVは圏外である。
米国、テスラひとり勝ち
*米国
米国では、2022年は乗用車市場全体が前年比▲8%を落ち込むなか、EVは前年比65%拡大してシェア5.8%を占め、中でもテスラは前年比48%増でEV市場の51%を占めてひとり勝ちだった。
2023年に入って、バイデン政権が導入したインフレ抑制法による手厚いEV補助金の後押しで、ますます普及が進んでいる。
この第1四半期は、EVシェアが19%を越えたカリフォルニア州を筆頭に、全米では前年比45%増・26万台となり、シェア7.2%を占めた。
そのほか、韓国や台湾、タイ、インドネシア、豪州など中国以外のアジアやオセアニア地域にも急激なEVの波が押し寄せている。
EVを巡るネット言論の変化
この10年あまりのEV化では、日産や三菱がテスラの参入とほぼ同時期という先駆者でありながら、日本のEVシフトは大きく立ち遅れた。普及面でもこの第1四半期は前年比80%増・シェア3.4%と拡大したものの、中国や欧州からは大きく遅れ、米国の1/2以下、豪州やタイにも追い抜かれている。その上、技術面も産業化も含めて日本が大きく立ち遅れた状況は、もはや誰の目にも明らかだろう。
2021年11月のグラスゴー気候サミット(COP26)直前には、反EVロビー活動を理由にトヨタが「気候変動対策に最も消極的な企業ワースト3」と批判された。翌月にトヨタは記者会見を開いて豊田章男社長(当時)自ら
「2030年までに350万台のEV」
をぶち上げたものの、水素やハイブリッドなどを含む「全方位戦略」というもので、この方針はこの4月に佐藤恒治新社長に交代しても変えていない。にもかかわらず、国内のメディアからは批判的な論調は見られなかった。
ところが、上海モーターショー後は、
「日本のEV攻勢に中国BYDの壁」(日経新聞)
「EVに出遅れて躍起」(朝日新聞)
「日本勢は苦戦」(毎日新聞)
「日本勢は正念場」(時事通信)
「日本車のガラパゴス化が鮮明」(現代ビジネス)
など、日本勢のEVの立ち遅れを指摘する声が相次いだ。インターネット空間もEVの記事に対しては、従来は反EVの声に溢(あふ)れていたが、日本勢の苦境を報じるヤフーニュースに対するコメント(ヤフコメ)は、予想外に
「冷静で中立的な意見」
が多かったことは興味深い。
EVを巡って、日本ではこれまではインターネットにとどまらず、言論空間やさらには政治・政策空間までを含めて、トヨタや日本を礼賛する声がこだまする「フィルターバブル」(インターネットのアルゴリズムによって分析された情報ばかりに触れている状態)が覆ってきたが、「上海ショック」や、ひょっとするとトヨタ社長交代も一因かもしれないが、そのフィルターバブルに多少なりとも亀裂が開いたのかもしれない。
日本はなぜこれほどまでに遅れたのか
EVの遅れの理由には、こうした日本全体を覆った「フィルターバブル」に加えて、トヨタと経済産業省が先導してきた水素への異常なこだわりもあるのではないか。
総合エネルギー効率で考えると、再エネ電力を直接動力にするEVの高い効率(投入電力を100%とした場合の推進力までの総合エネルギー効率が73%)に比べて、水素燃料電池(同22%)も水素燃焼エンジン(同13%)も著しくエネルギー効率が劣る。
その上、どこにでもある電力インフラと異なり、水素のサプライチェーンがほとんどないなどの問題もあり、急激に普及するEVとは対照的に、輸送燃料用の水素は世界中で市場が消えつつある。それにも関わらず、「世界のトヨタ」と呼ばれるグローバル企業が、EV化する世界の技術トレンドと現実に背を向けて強固に水素に固執しすぎたことは、組織論や政治学的には
「経路依存性」
「組織的な慣性」
と呼ばれる現象ではあるものの、あまりに変わった光景である。
既存の自動車産業は、化石燃料車を中心に製造から販売、利用まで壮大なるエコシステムが出来上がっているために、それを自らひっくり返すことに困難をともなう。中でもトヨタには、自ら開発したハイブリッド車で大成功したことによる
「イノベーションのジレンマ」(クレイトン・クリステンセン)
もあっただろう。
そのハイブリッド車では、EV車と同じようにバッテリーを長年用いてきた経験と自負を持っていたことから、「トヨタが本気になればいつでも追いつける」という「おごり」もあったのではないか。
そして、満を持して2022年発売したトヨタ「本気のEV」と銘打ったbZ4Xで、致命的な初期不良によるリコールを発生させた上に、EVの基本性能でも、コストパフォーマンスでも、車内外装でも、デジタル化でも、テスラや中国勢に見劣りして、ほとんど販売が伸びない状況だ。
その上に、テスラや上海モーターショーで中国車を見て、取り返しが付かないほど大きく引き離されていることに気づいたことが「上海ショック」の本当の深層なのではないか。
© Merkmal 提供 左から右
*フォルクスワーゲンに代わって初めて中国シェア首位に立ったBYD(画像:Bloomberg News, Apr.27, 2023)
*世界のEV(BEVおよびPHEV)販売(単位:1000台)(画像:EV Volume)
*欧州での2023年第1四半期の乗用車販売台数(車種別)(画像:JATO Dynamics Apr.19, 2023)
*トヨタ自動車の佐藤恒治新社長(画像:トヨタ自動車)
●中国深圳で国際マグロ取引センターのオンラインシステム稼動
(国際金槍魚交易中心在線系統在中国深圳正式運営) 新華社 2023/05/13
【新華社深圳5月13日】中国広東省深圳市で12日、深圳国際マグロ取引センターのシステムが正式稼働し、オンラインで初めての競りが行われた。システムは「インターネットプラス」とクラウドコンピューティング、モノのインターネット(IoT)、ビッグデータ技術に基づく取引を革新的に発展させ、世界の高級水産品を粤港澳大湾区(広東・香港・マカオビッグベイエリア)に集め、消費市場を徐々に拡大して地域の価格指標を形成する役割を担う。
同日午前9時15分、システム初の商品となった204キロのクロマグロは最終的に1キロ当たり281元(1元=約19円)の値が付き、総額5万7324元で落札された。
センターの除幕式は10日、深圳漁業投資誘致大会の会場で開かれた。日本の豊洲(築地)市場の仕組みを参考に、深圳市場と情報技術(IT)、金融、オンライン決済など各産業が持つ優位性を統合し、世界レベルの水産品取引・決済・価格設定の場とする。今後は越境取引や先物と現物の組み合わせ、サプライチェーンファイナンス、倉庫物流、第三者決済などのサービスを提供することで、マグロに代表される高級品の品質システムと、複数の当事者が利益を共有できる「越境サプライチェーン・エコシステム」の構築に取り組んでいく。(記者/王豊)
© 新華社 中国深圳で国際マグロ取引センターのオンラインシステム稼動
●中国vs.ドイツvs.日本の苛烈な戦い…『上海モーターショー』で分かった 「電気自動車」 新時代
(中国vs.徳国vs.日本激烈相争…『上海車展』看 「電動汽車」 新時代)
FRIDAYデジタル 2023/05/13
4月27日に最終日を迎えた『上海モーターショー』。世界最大級の新型車見本市と言われ、東京ドーム約8個分という広大な展示スペースで開催された。
「4月18日の開幕から10日間で、大手自動車メーカーなど1000社以上の企業が参加し、100台を超える世界初公開の新型車が発表されました。一般来場者も多く、期間中で唯一の週末となった22日~23日は、計25万人以上が足を運ぶなど盛況を博しました」(上海地元紙記者)
モーターショーで最も注目を集めたのが電気自動車(EV)の開発競争だ。その進化はとどまるところを知らず、最高時速が300㎞に迫るものや、一回の充電で700㎞の航続距離を誇るもの、2秒以下で時速100㎞までの加速を行う高出力のものまでさまざまなモデルが発表された。現地で取材をした自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏が語る。
「強く感じたことは、販売価格の低下と実用的なデザインの増加です。EVと聞くと、日本ではまだ高価で、変わったデザインが多く、一般人が所有する対象ではないと思われがちですが、EV大国の中国や欧州では違います。一般購買層を獲得すべく、ガソリン車と変わらない価格の新型モデルの発表が相次ぎました」
その中でもEV業界を牽引する中国メーカーがある。それが『BYD』だ。
「昨年186万台のEVを売り上げ、テスラ(米国)を抜き、EV市場において販売台数世界一を達成しました。今回は『SEAGULL(シーガル)』という新モデルを発表。軽自動車サイズの小型EVながら、独自の『ブレードバッテリー』により、一回の充電で約400㎞の航続距離を実現しました。それでいて価格は7万8800元(約150万円)に抑えられています」(同前)
中国では『上汽通用五菱汽車』が2万8800元(約54万円)の『宏光MINIEV』を発売し、爆発的なヒットを記録するなど価格競争が起きている。一方で日本の雄・トヨタは性能で勝負に出た。
「技術面で中国に後れをとっている他国のメーカーは、価格ではなく性能の強化に突破口を見出そうとしています。トヨタはBYDと提携して開発した『bZ3』を公開。一回の充電で640㎞を走行できるバッテリーが魅力です。欧州で普通自動車販売台数1位のドイツのフォルクスワーゲンも航続距離700㎞を誇る『ID.7』を公開しました。EVを評価するうえで重視される航続距離については、今後も技術革新が続くでしょう」(同前)
価格競争と性能特化の2極化が進んでいくEV市場。今後はどのような未来が待ち受けているのか。加藤氏が予想する。
「EVはまだ発展途上の業界です。BYDもテスラも、バッテリーの不具合が原因とされる火災トラブルが発生していますし、充電ステーションなど環境の整備もまだまだです。それでもテスラが’30年までにEVの年間生産台数を現在の130万台から2000万台に増やすと発表したように、今後も増加していくのは間違いないでしょう。また『SEAGULL』や『宏光MINIEV』は数年以内に日本販売が計画されるなど、我々にとってもより身近な存在になりつつあります。
さらに今後はEVへの自動運転の実装も進んでいくと思います。電子制御によって動くEVは、従来の車と比べて自動運転技術との親和性が格段に高いですからね。まだまだ進化は続くと思いますよ」
誰もが当たり前に、安全にEVに乗る。そんな未来が、すぐそこまで来ているのかもしれない。
●「中国会鼓の里」で会鼓の腕前を競う人々 広西馬山
(「中国会鼓之郷」会鼓競技的人們 広西馬山) 人民網日本語版 2023/05/12
広西壮族自治区南寧市馬山県で5月10日、壮(チワン)族会鼓コンテストが開催され、県内から参加した22の会鼓チームが腕前を競い合った。中国新聞網が伝えた。
コンテスト会場では、民族衣装姿の老若男女が集まり、舞台で会鼓の音が鳴り響き、客席からは盛大な拍手が送られた。最年少の出場者は4歳だった。
馬山県は、「中国会鼓の里」であるほか、「中国民族文化芸術の里」でもある。「馬山壮族会鼓」の起源は、宋代末期から元代初期まで遡ることができ、清代に非常に栄え、1千年以上の歴史を誇る。「馬山壮族会鼓」は、2021年に第5陣国家級無形文化遺産代表的項目リストに名を連ねた。(編集KM)
©中新網 撮影・覃顕捷 左から右
*オープニング・パフォーマンス「千年会鼓擂」を披露する会鼓演奏者
*会鼓コンテストに出場した馬山中学・高校の会鼓チーム
*4歳の会鼓コンテスト出場者(撮影・任紅偉)
*馬山県大同小学校の会鼓チームによるパフォーマンス
●「ラーメン技能コンテスト」で超絶技を披露する麺づくりの達人たち 青海
(「拉麺技能競賽」披露超絶技的製麺達人們 青海) 人民網日本語版 2023/05/11
ラーメン産業従事者が参加する「青海省第4回ラーメン技能コンテスト」が5月10日、「ラーメンの特色ある小鎮」と呼ばれる青海省海東市化隆回族自治県の群科新区で開催された。省級一類コンテストである同コンテストには個人部門、ラーメン製品部門、革新的ラーメン団体部門が設けられた。全省の各市、州から集まった代表チーム30チームと出場選手107人が参加した。中国新聞網が伝えた。
(編集KM)
©中新網 撮影・張添福 左から右
*麺を「針の穴に通す」技を披露するラーメンの達人
*作ったラーメンを見せるラーメン職人
*作ったラーメンを見せるラーメン職人
*手打ちラーメンを作る職人
●端午節、中秋節+国慶節の連休スケジュール発表
(端午節、中秋節+国慶節連休日程発表) 人民網日本語版 2023/05/10
「メーデー5連休」が終わり、多くの人はすでに、6月の端午節(端午の節句)に合わせた3連休の計画を立て始めている。中秋節(旧暦8月15日)と国慶節(建国記念日)に合わせた大型連休のスケジュールもすでに発表されている。
端午節に合わせた3連休
今年は端午節に合わせて6月22日から24日までが3連休となる。6月25日(日曜日)は振替出勤日で、連休明けは6日連続で出勤することになる。
中秋節+国慶節で8連休
今年は、中秋節と国慶節が「合体」して8連休という超大型連休となる。具体的には、9月29日から10月6日までが8連休となり、10月7日(土曜日)と10月8日(日曜日)は振替出勤日となる。つまり連休明けは7日連続で出勤することになる。
(編集KN)
©人民網日本語版
●三菱自の社長、中国市場「構造改革必要なの明白」 EV化で販売激減
(三菱汽車社長、中国市場「明確構造改革的必要性」 EV化銷售劇減)
朝日新聞社 2023/05/09
三菱自動車の加藤隆雄社長は9日、電気自動車(EV)の人気におされエンジン車の販売が激減している中国事業について、「構造改革が必要なことは明白だ」と述べた。現段階での撤退は否定し、「中国側のパートナーと、どのような方策がいいのかというのを協議している」とした。
中国・台湾での2022年度の新車販売は、前年比41%減の4万8千台に落ち込むなど、厳しい状況に陥っている。中国事業は現地の大手自動車会社との合弁で運営し、中国湖南省に工場がある。
三菱自は昨年12月、現地工場でつくる新型のスポーツ用多目的車(SUV)「アウトランダー」を投入。だが販売が想定を大幅に下回る結果となり、工場の稼働を3月8日から5月末(予定)まで止めている。
加藤社長は9日の決算会見で、6月に想定している工場の再開について、市場環境などを踏まえて「慎重に判断する」とした。
●中国、ハイエンド船舶市場を攻略へ―香港メディア
(中国、攻略高端船舶市場―香港媒体) Record China 2023/05/09
香港ニュースポータルの香港01はこのほど、「中国がハイエンド船舶市場を攻め落とそうとしている」とする記事を掲載した。
記事はまず、4月に造船世界最大手の中国企業、中国船舶集団(CSSC)が仏海運大手のCMA CGMから大型コンテナ船16隻の建造を受注したこと、受注総額は210億元(約4097億円)強で、中国造船業界で単発のコンテナ船事業の受注額として過去最大級であることを取り上げた。
さらに、2022年に中国で完成した船の載貨重量トン数(DWT)は世界の47.3%、新造船受注量は同55.2%、手持ち工事量は同49.0%をそれぞれ占め、同年まで13年連続で世界一を維持していること、今年1~2月の新造船受注量は世界の62.8%を占めていることにも触れた。
記事によると、中国の造船業はハイエンド船舶への「アップグレードとモデルチェンジ」に向かい、大型クルーズ船、大型液化天然ガス(LNG)船、空母の三つを指標としている。
記事は、ロシア産ガス代替需要で世界でLNG運搬船の発注が急増していることに触れ、「LNG船舶分野をリードしてきたのは韓国で、現在においても最も主要な製造国であるが、近年は中国が着実に追い上げている」と指摘。CSSCが上海と大連で計約380億元(約7414億円)を投じてそれぞれ新工場を建設中で、LNG運搬船など成長分野の生産能力を高める計画であること、22年に中国の造船企業が建造を受注した大型LNG運搬船は過去最多の57隻で、21年の11隻から数倍になり、世界シェアの3分の1を占めていること、中国国内でLNG運搬船を建造できる造船所の数が過去1年間に五つにまで増えたことを取り上げた。
そして、韓国の造船大手、大宇造船海洋の広報担当者のコメントとして、「韓国の生産能力がほぼ満杯であるため、一部の顧客が中国の造船所に流れている。われわれの競争力への直接的な影響については懸念していないが、中国メーカーは経験と専門知識を積み重ねていくだろう。より多くのLNG船を建造するにつれて技術も向上する。長期的には、われわれと彼らの間の技術的ギャップは縮小することになるだろう」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)
©Record China
*香港ニュースポータルの香港01はこのほど、「中国がハイエンド船舶市場を攻め落とそうとしている」とする記事を掲載した。写真は中国のLNG運搬船「崑崙」。
●欧州を旅行する中国人観光客に生じたある変化―独メディア
(欧州旅行的中国人観光客発生変化―徳国媒体) Record China 2023/05/09
2023年5月7日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、欧州に戻ってきた中国人観光客の消費にコロナ禍前とは異なる傾向が出現していることを報じた。
記事は、新型コロナの感染が落ち着いた今年はメーデー連休に中国人観光客が欧州に戻ってきたものの、なおもコロナ禍前の水準には回復していないと紹介。欧州の高級ブランドショップが本格的な中国人観光客の回復を心待ちにする一方で、3年のコロナ禍を経て欧州を訪れる中国人観光客の傾向に変化が生じ、消費ターゲットとして団体観光客よりも富裕層観光客が重要になりつつあるとした。
その上で、スペインの旅行調査会社フォワードキーズ(ForwardKeys)によると、中国から欧州に向かう航空便の価格は新型コロナ前より80%ほど高くなっており、今年のメーデー連休(4月29日〜5月3日)に欧州を訪れた中国人観光客の数は19年のメーデー連休に比べて64%少なかったと紹介する一方で、航空券がどんなに高くても気にせず、銀行に多額の預金を持っている富裕層の中国人が欧州を旅行し、多額の消費をする現象が起きているとした。
また、クレディ・スイスが示したデータで、今年3月における中国人観光客の欧州での平均決済額が19年に比べて28%上昇しており、カルティエやエルメス、ルイ・ヴィトンといった高級ブランドが最大の受益者になっていると紹介。このため、高級ブランド会社は中国の富裕層をさらに呼び込むためにさまざまな施策に乗り出していることを伝えた。(翻訳・編集/川尻)
●パンダ「和花」と双子の弟「和葉」はまたも「留年」! 四川省
(大熊猫「和花」和双胞胎弟弟「和葉」又「留級」! 四川省)
人民網日本語版 2023/05/08
ジャイアントパンダ界における人気者である双子パンダの「和花(ホーファ、愛称「花花」)」と「和葉(ホーイェー)」の2頭が、引き続き「幼稚園」にとどまることがこのほど明らかになった。
「花花」はこのほど行われた測定で体重・身長いずれも基準に達しなかったことから、「プレ成年クラス」に進級することがかなわず、「留年」が決まった。「花花」より1ヶ月ほど早く生まれた「艾玖(アイジウ)」と「潤玥(ルンユエ)」はすでに「プレ成年クラス」への進級を果たしている。ただ「花花」の弟の「和葉」も偏食が原因で体重が基準に満たず、姉と同じく「留年」となってしまったのは、「花花」にとってはグッドニュースだったと言えるかもしれない。(編集KM)
©人民網日本語版
●複数の投資機関が中国経済の見通しを楽観する発表 期待感高まる
(有発表複数投資機関楽観中国経済予測 期待感高漲) Record China 2023/05/08
コロナ禍によるダメージから急速な回復を続けている中国経済に対して、海外の投資家からの投資の意欲が高まっています。ここ数日、複数の投資機関が中国経済の見通しを楽観する発表を行っています。
国際金融グループのゴールドマン・サックスは、最新の研究報告の中で「中国のメーデー連休における旅行・観光業の驚異的なデータと、依然として堅調な4月のサービス業購買担当者指数との相乗効果により、今後数カ月間の消費とサービス業の回復が続くことが予想される」と示し、中国の経済成長率が6%に達するという今年の予測を維持するとしました。
世界最大の資産運用会社・ブラックロックは、今年の中国の経済成長率は6.1%になると予測するとともに、「各政策の後押しを持続的に受けながら、中国経済の内生的原動力は絶えず改善されていくだろう」との見方を示しました。
ブラックロックで中国経済に関するチーフエコノミストを務める宋宇氏は、「メーデー連休中、旅行・観光のニーズが一気に解放され、消費マインドがさらに回復した。これが経済回復の加速を促しており、経済回復の期待は国民の消費マインドの回復を後押ししている。両者はすでに好循環を形成しつつある」と述べました。
世界的な金融機関グループであるモルガン・スタンレーの華鑫基金権益投資部の雷志勇副総監は、「オフライン消費の盛り上がりが飲食業の成長加速をけん引するとともに、衣料品や化粧品の販売の著しい改善も後押ししている。また、自動車や通信機器などの分野でも売上高が上昇しており、消費が経済をけん引していることが顕著に表れている」と話しました。(提供/CRI)
●海外メディア 中国メーデー連休の「ホリデー経済」に注目
(海外媒体注目中国五一労働節連休的「假日経済」) Record China 2023/05/07
中国の観光業界の回復の勢いに、海外メディアからの注目が集まっています。4月29日~5月3日のメーデー連休中、中国国内の旅行者数は前年同期比70.83%増の延べ2.74億人に上り、各観光地は観光客でごった返しました。多くの観光地で、来場者数の歴代記録更新が相次ぎました。
米CNNは報道で、「上海の観光業が盛り上がりを見せ、観光当局はメーデー連休初日に上海市を訪れた観光客が300万人を超えたと発表した。また、北京では万里の長城を含む人気観光地に大勢の観光客が押し寄せ、連休2日目には1.4万人以上が万里の長城を訪れた」と伝えました。
米CBSは、「中国の観光業は今回のビジネスチャンスを完全につかみ、自国経済に新たな活力を吹き込むと同時に、消費マインドを高めた」と報じました。
また、ロイター通信の記事は、「観光業の回復は世界第2位の経済体にとって喜ばしい動き」と伝えた上で、ゴールドマン・サックスの報告書を引用し、「中国のメーデー連休における旅行・観光業の驚異的なデータと、依然として堅調な4月のサービス業購買担当者指数との相乗効果により、今後数カ月間の消費とサービス業の回復が続くことが予想される。ゴールドマン・サックスは2023年の中国経済成長率が市場予想を上回るとみている」としました。(提供/CRI)
●中国アリババ創業者、東大客員教授に
(中国阿里巴巴創始人被聘東大客員教授) 時事通信 2023/05/04
東京大は1日、中国電子商取引最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)創業者、馬雲(ジャック・マー)氏が、研究組織「東京カレッジ」の客員教授に同日付で着任したと発表した。招聘(しょうへい)期間は10月末まで。
東京カレッジは馬氏に対し、持続可能な農業と食料生産の分野で、東大研究者との共同研究や事業実施を期待するとしている。馬氏の企業経営経験を学生や研究者とも共有するという。
© 時事通信 提供
*アリババグループ創業者、馬雲(ジャック・マー)氏(EPA時事)
●中国式技術、世界で教育 グローバルサウス、浸透図る
(中国式技術浸透世界発展中国家的教育) 共同通信社 2023/05/03
【北京共同】中国がインフラ開発に必要な工学の技術や知識の対外教育に力を入れ始めた。グローバルサウスと呼ばれる新興・途上国を中心とした20カ国の計21カ所に新たな教育機関「魯班工坊」を次々と設立。現地企業と協力するなどして既に1万2千人に職業訓練を実施した。
習近平国家主席が提唱してから今年で10年を迎える巨大経済圏構想「一帯一路」を推進し、欧米と異なる発展モデル「中国式現代化」の浸透を図る。資金協力だけではなく技術面の支援を行い、新興・途上国を束ねて影響力を拡大する考えだ。
魯班工坊で教育するのは、人工知能(AI)や新エネルギー、鉄道、自動車といった途上国が先進国から後れを取る産業分野の技術だ。現地に派遣された中国人技術者らが学生を4段階にレベル分けして指導している。
設立は天津市が担っており、市教育委員会によると、2016年のタイを皮切りにインドやパキスタン、カンボジアなどアジアの6カ国とエジプト、ケニア、ナイジェリアなどアフリカの11カ国に開設した。英国など欧州の3カ国にもある。
© KYODONEWS(新華社=共同)
*中国が新興・途上国などに設立した新たな教育機関「魯班工坊」で、自動車整備の研修を受ける人たち=2022年12月、エジプト・カイロ
●焦点:中国市場で落日の日本勢、EV出遅れ ツケ大きく復活に難路
(焦点:在中国市場上衰落的日本車、EV起歩晩 結果回昇困難)
Reuters 2023/05/03
[東京 2日 ロイター] - 世界最大の自動車市場、中国での日本車メーカーの販売減少が深刻だ。急速な電気自動車(EV)シフトにさらされ、日本勢の中国での乗用車販売台数は2023年1─3月累計で前年同期から3割以上落ち込んだ。ガソリン車でブランド力を維持してきた日本勢は苦戦し、三菱自動車はガソリン車の現地生産停止にまで追い込まれた。
日本勢は巻き返しを図るが、EVの普及スピードを読み誤ったツケは大きく、収益力のあるEV開発で、かつての地位を取り戻せるか見通せない。
S&Pグローバル・モビリティの西本正敏プリンシパルリサーチアナリストは、世界第2位の自動車市場である米国でも政府がEVの普及を進めようとしており、日本勢は「米国でも中国と同じように苦戦を強いられる可能性がある」とみている。世界2大自動車市場でシェアを失うことは日本勢にとって「非常にリスクだ」と指摘する。
ロイターが分析した各社発表と業界団体のデータによると、日本勢の今年1─3月の中国の新車販売台数は前年同期比32%減った。トヨタ自動車(高級車ブランド「レクサス」を含む)が14.5%減だったほか、日産自動車が約45%減、ホンダが38%減と大きく落とした。マツダ(約66%減)と三菱自(約58%減)は半分以下になった。
デンソーの松井靖経営役員は4月27日の決算会見で、取引先の日本車メーカーの中国での販売状況は「足元の計画に対して落ちている。計画の6割くらいのところもある。新車の在庫が多くなっている」と説明。別の部品メーカー幹部も「トヨタ、ホンダ、日産全てが計画割れで、問題になっている」と話した。
三菱自は昨年12月にクロスオーバーSUV(スポーツ多目的車)「アウトランダー」のガソリン車を中国で生産して投入したが、EV人気のあおりでガソリン車が振るわず、3月から5月まで同車の生産停止を決定。これを受けて、23年3月期の連結決算で特別損失105億円を計上する。
日本車はこれまで、ガソリン車の燃費や機能面での信頼性、ハイブリッド車(HV)の優位性などから人気を博してきた。だが、中国の乗用車市場は23年に新車販売の3台に1台がEVになるともいわれるほどEVシフトが進んでおり、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)を含む新エネルギー車(NEV)中心の中国自動車大手BYD、米EV専業テスラに日本勢は大きく水をあけられている。 日本車の存在感は実際、徐々に落ち始めている。中国での自動車販売台数全体に占める日本の自動車メーカーのシェアは、20年の24%から、23年1─3月には18.5%に低下した。日産の「シルフィ」は過去3年間、中国で最も売れていたセダンだったが、昨年末はBYDのPHV「宋」に抜かれて2位に転落した。
日産はシルフィに独自技術「e―POWER」を搭載したHVを投入。エンジンを発電のみに使い、モーターで駆動するため、広州市ではNEVに分類されており、今後より多くの都市でNEVの対象になるよう取り組むと説明。「日産のブランド変革において重要な役割を担う」(広報担当者)としている。
調査会社マークラインズによると、今年1─3月の新車販売のモデル別トップ10では、首位が「モデルY」、4位が「モデル3」とテスラ車。2位、3位、5位はBYDの車だった。日本勢は9位に日産「シルフィ」、10位にホンダ「アコード」がランクインしたのみだ。 中国自動車工業会(CAAM)によると、1─3月累計の販売台数は乗用車全体で7.3%減ったのに対し、NEVは26%伸び、全体の約26%を占めた。
<価格競争でも敗者に>
中国では今年に入り、EVの値引き合戦が繰り広げられている。テスラが1月に値下げしたのを機に、中国勢、欧州勢、日本勢が追随。テスラは需要拡大を受けて値上げにも転じているが、それでも1月の水準を下回っている。
中国・上海を拠点とするコンサルタント会社オートモビリティのビル・ルッソCEO(最高経営責任者)は「価格競争の最大の敗者は今のところ日本勢だ」と指摘。「EVがより手頃になればなるほど、外国車ブランドの購買層にとってEVはより魅力的になる」とし、日本勢にとって「不吉な前兆がみられる」と語った。
S&Pグローバル・モビリティの西本氏は、特に中国の若年層は「ハードウエアの品質や耐久性ではなく、エンタテインメントなどのソフトウエアを重視してEVを購入している」といい、日本勢の中国でのシェア回復には「中国の顧客ニーズにあったEVの開発・投入が非常に重要だ」と話す。
トヨタの佐藤恒治社長は4月21日の合同取材会で、価格の問題は「普及を考える時には大事なファクター(要因)だが、まず今やらなければいけないのはEVとしての基本性能をしっかりつくり込み、その上で特に知能化に対して付加価値を実現していくこと」と述べた。
EVの出遅れを指摘する声は「『トヨタもっとがんばれ』という声だと受け止めている」と認識。販売台数では他社に遅れているが、二酸化炭素(CO2)削減の点では「むしろ先を走っている」とし、「しっかり中国市場に向き合いEVを加速していきたい」と語った。
ホンダの三部敏宏社長も4月26日の合同取材会で、ソフトウエアや自動運転などの分野で「中国勢は相当、先を行っている」と認めた。「このままでいいとは考えていない。反撃する」と述べた。詳細はまだ話せないとしつつも、ホンダもソフトウエアなどの分野で「十分戦える」として「中国勢とは違う攻め口」で必ず形勢を逆転させるとしている。
●パナソニック(中国)中期的に目指す方向性明確に=中国家電・消費電子博覧会
(松下(中国)中期目標方向性明確化=中国家電・消費電子博覧会)
Record China 2023/05/01
上海で開催中のアジア最大級の家電見本市の中国家電・消費電子博覧会(AWE2023)。6回連続で参加した日本大手企業のパナソニックは、中国マーケットでZ世代(1990年~2010年に生まれた世代)をターゲットとする中期的な方向性を明確にしました。
パナソニック中国・北東アジア会社 の堂埜茂社長はこの方向性について、中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の取材に対し、「目指す姿が2つある。一つ目はZ世代を中心とした方が使用に感動するようなプレミアム感があり、オリジナリティのあるような商品を出していくこと。二つ目は住宅設備関係の商材と空間に調和するような家電を合わせて、『暮らし空間』そのものとしてPRしていくことに重点的に取り組んでいくことだ」と話しました。
中国は、依然として世界の巨大市場であり、世界一競争の厳しいマーケットでもあります。競争力が強くなってきた中国の多くの大手家電メーカーに対して、堂埜社長は「中国メーカーに学んで、日本の常識から中国の常識にシフトすることをこの3年間でやってきた。これは基本としてやり続ける」と述べました。また「これからの3年間で500億円の投資を構えて、『暮らし空間』事業と環境に貢献するような事業を強化していきたい」と明らかにしました。(提供/CRI)
© Record China 左から右
*上海で開催中のアジア最大級の家電見本市の中国家電・消費電子博覧会(AWE2023)
*パナソニック(中国)中期的に目指す方向性明確に=中国家電・消費電子博覧会
*パナソニック(中国)中期的に目指す方向性明確に=中国家電・消費電子博覧会
●2023年国際消費フェスティバルが上海で開幕
(2023年国際消費節在上海開幕) 人民網日本語版 2023/05/01
2023年国際消費フェスティバルおよび上海「五五ショッピング・フェスティバル」の開幕イベントと、国際消費センター都市フォーラムが4月29日夜、上海市北外灘の世界会客庁で行われた。新華社が伝えた。
国際消費フェスティバルは商務部(省)の「消費振興年」6大テーマイベントのうちの1つで、5月から12月にかけて全国規模で展開される。「国際市場と国内市場、オンラインとオフライン、政府と企業、中央と地方、貿易と消費」を総合的に連携させることで、一連の消費促進イベントを組織展開し、消費の国際化・高品質化・利便化レベルを向上させ、世界の優れた質の高い商品とサービスの生産・販売のマッチングおよび交流・協力を円滑に進め、消費の高度化とポテンシャルの発揮を促進することを目指す。
同時期に開催される第4回上海「五五ショッピング・フェスティバル」は、新たな顧客層、新たなサプライ、新たなシーンに力を入れ、ショッピング、文化・観光、グルメ、競技会、展示会の5大分野の連携を促進し、世界の消費目的地、消費の大規模集散プラットフォーム、都市消費の博覧会になることを目指す。(編集KS)
●「中国へ再び!」中国駐東京観光代表処が有名都市観光PR会を開催
(「再往中国!」中国駐東京観光代表処挙辨著名城市観光PR会)
人民網日本語版 2023/04/29
中国駐東京観光代表処は28日、日本旅行業協会(JATA)が開催したアウトバウンド促進協議会(JOTC)のオンラインセミナー方式によるイベント「第1回 JOTC Webinars 2023」を開催し、クラウドを通じ、日本の観光産業に向けて「中国有名都市の観光PR会」を打ち出した。人民網が伝えた。
PR会は「中国へ再び出発!」をテーマに、日本の観光産業に向け、中国の新型コロナウイルス感染症をめぐる最新の予防・抑制政策、入国に際しての円滑化措置、北京・上海・成都・西安の4大有名観光都市の最新の観光情報を詳しく紹介した。日本の観光産業関係者500人近くが視聴し、「できるだけ早く日本の観光客を集めて中国へ観光旅行に行きたい。現地で中国の文化や景色を味わいたい」といった声が上がった。
このイベントは日本旅行業協会が組織し立ち上げたもので、日本の観光産業の信頼感を高めることを目的として、日本のアウトバウンド観光の回復の見通しを着眼点に、日本観光産業に海外旅行の最新の情報を提供した。同様のイベントは2022年までにオンラインで4回行われており、各国・地域の在日本観光推進機構から積極的な反応と参加があり、日本観光産業から大きな関心と高い評価が寄せられた。(編集KS)
©「中国有名都市の観光PR会」の宣伝資料(写真提供・中国駐東京観光代表処)
●2025年大阪万博、中国が出展契約に署名 出展準備が全面的にスタート
(2025年大阪世博会、中国参展合同簽約 三天準備全面展開)
人民網日本語版 2023/04/28
2025年日本国際博覧会(以下「大阪・関西万博」)に中国の参加が正式に決定し、公式参加契約調印式(サイニングセレモニー)が27日、大阪で行われた。2025年大阪・関西万博中国パビリオン政府総代表を務める中国国際貿易促進委員会の張慎峰副会長、2025年日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長、在大阪中国総領事館の薛剣総領事ら来賓がイベントに出席した。張副会長と石毛事務総長は当日、中日双方を代表して出展契約に署名した。人民網が伝えた。
調印式に先立ち、双方は友好的な会見を行った。張副会長は中日両国の文明交流及び相互参考の悠久な歴史を振り返り、日本の万博開催の豊富な経験と高い能力を高く評価した。張副会長は、「中国は大型パビリオンを設置して、2025年大阪・関西万博に出展する。出展のテーマは『人と自然の生命共同体を共に構築――グリーンに発展する未来の社会』。中国は2025年大阪・関西万博に参加することで、日本や世界各国と文化・経済・貿易など各分野の交流と協力をさらに促進し、各出展者と共にグリーンに発展する未来の社会を描く。中国は各省・自治区・直轄市及び大手企業の日本での各種イベントを積極的に開催し、中日の文化交流及び相互参考と中日企業の実務協力を持続的に促進し、中日関係の発展に新たな原動力を注ぐ」と述べた。
石毛事務総長は中国パビリオンの設計案と中国側の出展作業を高く評価した。中国側が2025年大阪・関西万博を力強くサポートすることに感謝し、「大阪・関西万博を通じて、日中両国の文化・経済・貿易など多領域での協力関係の発展、そして中国が推し進めるグリーンな未来発展が成就することを期待している」と述べた。
2025年大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとし、2025年4月13日から10月13日にかけて開催される。150ヶ国及び25の国際機関が出展し、延べ2800万人余りの来場者数が見込まれている。
調印式では、中国パビリオンの外観イメージも発表された。今回出展される中国パビリオンの外観は、伝統的な中国の巻物をモチーフとしており、自然から生まれ、自然に順応し、自然と調和的に共生する中華文化の理念を表現しているという。調印式の開催は、2025年大阪・関西万博に参加する中国の準備作業が全面的にスタートしたことを意味している。(編集YF)
©人民網 撮影・蒋暁辰
*大阪・関西万博中国パビリオン政府総代表を務める中国国際貿易促進委員会の張慎峰副会長(右)と、2025年日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長が出展契約に署名した
*会談する張副会長と石毛事務総長
*大阪・関西万博中国パビリオン政府総代表を務める中国国際貿易促進委員会の張慎峰副会長、2025年日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長、在大阪中国総領事館の薛剣総領事(右から3人目)ら来賓が記念撮影を行った
*中国パビリオン外観イメージのパネルを持ち、フォトセッションを行う出席者
*2025年大阪・関西万博中国パビリオン外観イメージ(中国国際貿易促進委員会が提供)
●下水処理水で酒米栽培、栄養豊富で化学肥料の使用削減…「中世の農法を現代にアップデート」
(用下水道的処理水栽培醸酒米、営養豊富削減化肥的使用…「将中世紀農業法昇級為現代化農業法) 読売新聞 2023/04/27
秋田高専(秋田市)の増田周平准教授(44)と学生らが下水処理水を活用して育てた酒米で醸した日本酒が完成し、4月上旬から販売が始まった。処理水には農作物の栄養分が含まれ、化学肥料の使用量を抑えることができるという。ロシアのウクライナ侵略などの影響で化学肥料価格が高騰する中、農家の経済的負担の軽減につながる可能性が期待されている。
家庭や工場などから排出される下水は通常、下水処理場でバクテリアなどの力を借りて処理され、河川や海に放流される。今回の取り組みでは、下水からの処理水を田んぼに引き、酒米づくりに活用している。
増田准教授によると、下水処理水には通常の農業用水よりも、作物の栄養分となる窒素やリンなどの成分が多く含まれているという。「処理水を活用すれば化学肥料の使用を抑えられるのでは」と、2017年から研究室に所属する学生らと取り組みを続けてきた。
20年からは秋田市下北手地区の農家から0・2アールの田んぼを借りて酒米「秋田酒こまち」の栽培を開始。灌漑(かんがい)用水には、近くにある農業集落排水の処理施設から出された処理水をくみ上げて利用し、21年からは肥料を全く与えずに育てている。21年に田んぼを35アールへと拡大し、22年には1・2トンの酒米収穫に成功した。安全性に問題はなく、食品衛生法の基準も大幅にクリアしたという。
増田准教授と学生らは農繁期には週1~2回、田んぼに通って農作業や生育状況の確認を続けてきた。研究に参加した秋田高専専攻科2年の男子学生(21)は「下水というと『汚い』『不衛生』というイメージを持っていたが、適切に処理すれば農作物にとって栄養にもなることに驚いた」と話す。
■日本酒販売開始
収穫した酒米で出羽鶴酒造(大仙市)が醸造。「水を飲む時は水源や井戸を掘った人らへの感謝を忘れてはいけない」という意味の中国の故事成語「飲水思源」から着想を得て、「酔思源(すいしげん)」と名付けられた。
増田准教授は、日本で中世以降に行われていた、し尿を肥料として活用した農業の形から研究のヒントを得たといい、「下水資源と農業で循環型社会を実現していた中世の仕組みを現代にアップデートし、資源循環の一つのモデルケースになり得る。お酒を通して下水道の仕組みなどに楽しく興味を持ってほしい」と話す。
「酔思源」は県内の一部酒店や秋田清酒のオンラインストア(https://shop.igeta.jp/)で購入できる。720ミリ・リットル入り1980円(税込み)。限定約1600本。問い合わせは、秋田清酒(0187・63・1224)へ。
© 読売新聞 日本酒「酔思源」(いずれも増田准教授提供)
●牧野フライス製作所、同社アジア最大の武漢工場で本格生産を開始
(牧野銑床製作所、該公司亜洲最大的武漢工場正式開始生産)
Jetro ビジネス短信 2023/04/26
マシニングセンタ(注1)などの工作機械で世界トップクラスのシェアを有する牧野フライス製作所は4月7日、中国・湖北省武漢市で「牧野汽車装備(武漢)」(マキノ・ジェイ・チャイナ、以下MJC)の開業式典を開催した。MJCでは今後、自動車関連メーカー用工作機械(立形マシニングセンタ、横形マシニングセンタなど)の生産・供給を行う。
牧野フライス製作所は2019年2月、中国における電気自動車(EV)生産の急増を見越して、中国全域に自社製品を提供できる武漢市にMJCを設立。武漢市経済技術開発区が提供する仮工場で試験生産を行いつつ、自社工場の建設準備を進めていた。2020年から始まった新型コロナウイルス感染症対策などにより、自社工場の建設は難航したものの、2021年に自社工場を竣工(しゅんこう)。2022年6月から本格的な生産を開始した。牧野フライス製作所が中国国内に工場を建設するのは、2002年の江蘇省昆山市以来約20年ぶりとなった。
MJCは、牧野フライス製作所のアジア事業の統括拠点であるマキノアジア(シンガポール)が100%出資。マキノアジア(シンガポール)が出資する4カ所の生産拠点(注2)の中でも最大の生産規模を有する。MJCの建設用地は17万平方キロで、うち今回稼働した第1期工場では約5万平方キロが利用された。同工場では、高い自動化水準と効率性を有する生産システムを採用し、高精度な立形マシニングセンタ、横形マシニングセンタなどの加工生産設備を生産する。MJCは2025年までに年産1,500台、年商20億元(約380億円、1元=約19円)を見込む。
開業式で、MJCの田村泰幸総裁は今後の事業展望について、「EVなどの新エネルギー車の関連部品を生産できる工作機械を供給していく。現在は中国地場自動車メーカーなどが主要顧客。当面は既存取引先への供給に追われている状況だが、今後は日系を含む外資系や、取引のない中国地場自動車メーカーとのさらなる取引拡大を進める。MJCは輸出拠点としての認可も受けており、将来的にはグローバルに製品を供給していきたい」と述べた。MJCは、まず中国国内市場向けの製品生産・供給から開始し、将来的には第2期、第3期の工場建設を通じて、グローバルな生産・輸出拠点として運用していく方針を掲げている。
(注1)工具の交換を自動で行い、切削や穴あけなどの多種類の加工ができる機能を備えた工作機械。
(注2)武漢市以外では、江蘇省昆山市とシンガポール、インドに生産拠点がある。(佐伯岳彦)
©Jetro ビジネス短信 左から右
*工場外観(MJC提供)
*開業式典の様子(MJC提供)
*開業式典(右端がMJC田村総裁)(ジェトロ撮影)
●竹内亮監督が中国ドキュメンタリーの制作理由を語る「ネガティブな対中報道に嫌気」
(竹内亮導演講述制作中国紀録片理由的「討厭対中消極報道」)
人民網日本語版 2023/04/24
「実際、知名度が高くなればなるほど、僕のことを罵倒する人が増えているが、同時に僕を支持する人もますます多くなっている。『外国人が中国のことを褒める』とバズる、君はバズる秘訣を見つけたんだという人がいる。そういう人に何を言われても全然気にしない。僕はずっとここにいて、もう15年間も『中国を褒めてきた』。最近になって『中国を褒め始めた』人とは全然違う」。北京日報が伝えた。
「中国式現代化と世界の新たなチャンス」をテーマとした「中国を読み解く・湾区対話」専門テーマフォーラムが、このほど広東省広州市で開幕した。日本のドキュメンタリー監督の竹内亮氏は同日にインタビューを受け、「自分が撮影した中国に関するドキュメンタリーが中国内外の両方の観客に受け入れられたのは、できるだけ客観的で中立な立場で撮影したからだ。日本メディアがいつも中国に対してネガティブな報道をするのに嫌気をさしたので、ドキュメンタリーを通じて日本の人に中国の面白いことや楽しいものを紹介したいと思った。若者には中国で羽ばたくチャンスがたくさんある。日本の若者にこんなメッセージを伝えたい」と話した。
自分の作品は「褒めもけなしもしない」
竹内さんは1978年に日本の千葉県に生まれ、2013年から中国の南京で暮らしている。ここ数年で、「お久しぶりです、武漢」、「長江天地大紀行」、「私がここに住む理由」など、たくさんの中国に関するドキュメンタリー作品を制作し、中国内外から注目されている。
中国のストーリーをどうやったらうまく伝えられるか。竹内氏は、「これは僕もずっと考えていることだが、観客を引きつけることのできる作品の多くは比較的真実を語っていると思う。自分の作品は『褒めもしなければけなしもしない』ものだ。ドキュメンタリーは、完全に客観的であることはできないものの、自分の作品が僕自身の視点から出発しているが、撮影する時の立場は相対的に客観的で中立的だし、作品の内容も比較的真実を語っているものだ」と率直に述べた。
竹内氏は、「僕には、自分の作品をどこで上映しても、必ず同じものを上映するという原則がある。中国の外で中国にマイナスの内容を付け加えたり、中国の中で中国を賛美する内容を付け加えたりすることはしない」と述べた。
日本メディアのネガティブな対中報道は「非常に嫌気」
この日本人監督は、「自分は中国に移住して10数年になり、中国で起きた非常に大きな変化を見守ってきた。中国の映画制作の水準、メディアの技術、生態建設、農業技術などの分野が飛躍的な発展を遂げ、非常に高いレベルを達成した。テレビドラマを例にすると、中国で見た最初のドラマは『咱們結婚吧(結婚しよう)』で、当時は脚本や撮影、編集が日本のドラマに及ばなかったが、今の中国テレビドラマの制作技術は日本を追い越している。中国メディアの発展も非常に速く、日本メディアは今はまだ従来の放送チャンネルがメインだが、中国では新メディア、個人メディア、ショート動画プラットフォームが非常に発達している」と述べた。
竹内氏は同時に、「僕は『中国を褒めて』15年になるが、『褒める』のは中国の面白いものを日本人に伝えたいからだ」と明かした。また、会場にいる中国のメディア関係者に対して、「自分の妻は中国人で、2人で日本にいた時はよくテレビで日本メディアの中国に対するネガティブな報道を目にして、『非常に嫌気がさした』。そこでドキュメンタリーの形で日本人に中国の面白いこと、楽しいものを紹介しようと思った」と述べた。
特筆されるのは、日本メディアの対中報道に対する不満は、竹内氏だけが感じているものではないことだ。2021年に発表された第17回北京-東京フォーラム「中日関係世論調査」の結果を見ると、自国のメディアが両国関係の改善、両国国民の相互理解の促進に貢献しているかとの質問に対し、日本国民で肯定的な回答をした人はわずか19.6%だった。
日本の若者に「中国に来てキャリアアップを」とアドバイス
竹内氏は最近、出産に関するドキュメンタリーを制作した。広州市で「中国を読み解く」会議に出席してから、深センに行って撮影を行った。テーマは若者がなぜ子どもを欲しがるかで、「深センという大都市で子どもを産み育てると決心した若者たちがこの問いにどう答えるかを知りたい」のだという。
人口減少と出生率の低下は現在の中国社会で広く注目を集める話題だ。竹内氏は、「このテーマを選んだのは話題性があるからでもある。テーマを選ぶ時は自分の興味だけでなく、観客が何を考えているのかも合わせる必要がある」と率直に述べた。
日本は長期にわたり高齢化の問題に悩まされている。竹内氏は会場にいる若者中心の中国人記者に対して、「日本で同じように記者が集まる場面があれば、そこにいる記者はほぼ全員が50歳以上だ。たくさんの仕事のポジションは長いこと(上の世代で)占められ、日本の若者は仕事のキャリアアップの可能性が大きく制限されている。日本の若い人たちには、信念があれば、中国に来てキャリアアップを遂げられる。ここには多くのチャンスがあるということを伝えたい」と述べた。(編集KS)
●パンダ界のトップアイドル「萌蘭」が再び話題に
(大熊猫界頂級偶像「萌蘭」再燃話題) 人民網日本語版 2023/04/24
北京動物園のジャイアントパンダ・萌蘭(モンラン)が最近、中国のネット上で再び話題を集めている。萌蘭はお得意の必殺技「横開脚」をドヤ顔で披露する様子がディズニーアニメの「カンフー・パンダ」に酷似していることから、ネットユーザーからは、「これぞまさにリアルなカンフー・パンダ」といったコメントが寄せられている。
実は萌蘭が話題となったのは今回が初めてではない。2021年12月には、柵を越えて運動場の外側に設けられているバッファエリアに侵入し、あと一歩で「脱走」に成功しそうになり、大きな話題となった。
2015年に成都ジャイアントパンダ繁殖基地で生まれた萌蘭は「華麗なる芸能一家」の出身と言える。その祖父と祖母は米国で暮らす「洋洋(ヤンヤン)」と「倫倫(ルンルン)」で、米ジョージア州のアトランタ動物園の人気者。母親の萌萌(モンモン)は、写真撮影に合わせてポーズするのが得意で、その映りの良さから、「北京動物園のトップ女優」と呼ばれている。父親の美蘭(メイラン)は、米国生まれのおっとりした洋行帰りのパンダ。いずれもパンダ界の大スターと言える。
萌蘭は2017年に北京動物園にやって来た。萌萌と美蘭の3番目の子供で、北京動物園は北京市の西城区西直門外大街にあるため、「西直門の三太子(3番目の王子)」というニックネームで知られている。
萌蘭は「多趣味」で、木登りや穴掘りのほか、「腹筋」を鍛え、鳥を世話するのも大好き。
萌蘭の「名シーン」は数えきれないほどで、ネットには「ジャイアントパンダ・萌蘭のトピック」が設置され、パンダファンが毎日、「3番目の王子」の美貌やユニークなエピソードを投稿している。
萌蘭は小さい頃から大のいらずら好きで、飼育員の鍵の「窃盗」を試みたほか、監視カメラをこっそりふさいでしまったり、母親の萌萌を「襲撃」して転がり落としたことも。
ネット上の人気者である萌蘭は、動物園でも人気者。多くの来園者が「萌蘭」目当てに北京動物園にやって来るようになり、萌蘭が遊ぶ「運動場」の周りは大混雑となっている。
来園者の安全を確保すべく、観覧の時間制限を設けるなど、北京動物園は萌蘭の運動場の周りで規制を敷いている。
米国から間もなく中国に返還されるパンダ「丫丫(Yaya)」も、帰国後は北京動物園にやって来る。萌蘭が、その「新しい隣人」と1日も早く打ち解け、一緒にのんびりと楽しく暮らすことを、みんなが願っている。(編集KN)
©人民網日本語版
●月給約20万円で串焼き職人急募?山東省淄博市の串焼きバーベキューが大人気
(月薪約20万日元急募串烤手藝人?山東省淄博市串焼烤肉大人気)
人民網日本語版 2023/04/23
山東省淄博市の串焼きバーベキューが最近、ネット上で大きな話題となっているのを背景に、同市の串焼きバーベキュー業界は大繁盛となっている。なかには、人手不足になっている店もあり、特に経験豊富な串焼き職人は引っ張りだこ。月給1万元(1元は約19.5円)以上の高待遇で募集している店も多い。
山東省淄博市の臨淄大院のある串焼きバーベキュー店の店主・馬麗娜さんは、「昼食時間帯と夜は100組ほどの客が来るほか、週末の回転数はほぼ3回になる。スタッフ募集中の店が多く、串焼き職人や接客スタッフなどが引っ張りだことなっている。今最も不足しているのは串焼き職人で、一般的な職人の月給は平均6000元ほどで、経験豊富な職人になると8000-10000元となる。またこうした高い月給目当てにわざわざ他の地域から転職してくる職人もいるという。焼き上がった肉の食感や肉の味付けなどは、職人の腕次第」なのだという。
ある求人サイトを見ると、現時点で、淄博の串焼きバーベキュー店数十軒が串焼き職人を募集しており、その月給は5000-11000元。「急募」の表示を出している店も多い。また串焼きバーベキュー店の接客スタッフや見習い、アルバイトなども「急募」となっている。(編集KN)
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●中国の中年も夢中の「スラダン」グッズ ユニフォームや三井フィギュアが人気
(中国中年人也熱衷的「灌藍高手」飾品掛件 制服和三井娃娃人気)
人民網日本語版 2023/04/21
普段は夜更かしをしない中年たちだが、20日午前0時には、みんなそろって赤いバスケットボールのユニフォームを着て期待に胸を躍らせていた。この日、日本の名作マンガ「スラムダンク」の劇場版アニメ「THE FIRST SLAM DUNK」の中国での公開が始まった。20年も待ち続けた映画の公開に、中国のネットユーザーからは「俺の青春!」と熱い声が上がる。
映画関連ウェブサイトの猫眼電影のデータによると、「THE FIRST SLAM DUNK」は前売り券の売上総額が1億2千万元(1元は約19.4円)に上り、深夜0時に始まる上映回の興行収入は2100万元を上回った。
関連グッズの売り上げも爆発的に増加し、「スラムダンクグッズ」が淘宝(タオバオ)の検索トレンド入りした。
同日午前10時、制作会社の東映アニメーションの公式グッズ天猫(Tmall)旗艦店で、湘北高校のメンバーのフィギュア、湘北のユニフォーム、キャップなど数量限定の新製品10種類が発売された。開始から1分もたたずに、ジャージセット、ポストカードセット、A4クリアファイルセットなどがまず完売。ユニフォームは10番桜木花道、11番流川楓、14番三井寿のものが特に人気で、流川と三井のフィギュアも在庫切れになった。
同店の責任者の話では、ここ2日間、同店への注目度が目に見えて上昇している。「スラムダンク」は「80後(1980年代生まれ)」と「90後(1990年代生まれ)」にとって青春の1ページであるだけでなく、「00後(2000年代生まれ)」からの注目度も高い。
「THE FIRST SLAM DUNK」の公開を受け、関連グッズが中古品取り引きプラットフォームでオンライン取り引きのピークを迎えている。データを見ると、この1週間に中古品フリマアプリの閑魚では新たに売り出された「スラムダンク」関連商品が前の週に比べて261%増の1万点を突破した。閑魚でマンガ・アニメなど二次元の産業を担当する聞則さんによると、「『スラムダンク』と同じデザインのユニフォーム、映画のチケット、ポスター、映画のマグネットなどの商品が特に多く売り出されている。閑魚で『スラムダンク』グッズを取り引きする人のうち『80後』と『90後』が7割を占め、そのうち『90後』の割合が4割を超える」という。(編集KS)
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●海外進出アプリはどこで戦っている? 国別ランキングが発表
(出口海外的軟件在何処競争? 按国分別排行発表) 人民網日本語版 2023/04/20
海外に進出したアプリケーションは、どこの市場で戦っているのだろうか。モバイルアプリ計測プラットフォームのAppsFlyer(アップスフライヤー)は18日には発表した「広告プラットフォーム総合パフォーマンス報告――地域特別版」の中で、200以上の市場の細分化された16の指標について分析を行った。
同報告によると、iOSアプリのゲームランキングでは、米国が最大の競争市場で、2位の中国と3位の韓国を引き離した。アンドロイドアプリのゲームランキングでは、激しい競争が展開され、米国が1位、インドが2位、日本が3位だった。
アンドロイドアプリのゲーム以外のランキングではインドが1位、カザフスタンが2位だった。娯楽アプリではナイジェリアが3位、ツールアプリではエジプトが4位で、これは両国では有料アプリのダウンロードの割合が低く、新しいアプリのダウンロードの割合が高いことと関係がある。
iOSアプリのゲーム以外のランキングでは米国がトップで、サウジアラビアが頭角を現した。突出した動きを見せる新興市場では、ベトナムがカメラアプリで1位になり、データから有料アプリの割合が低く新しいアプリの割合が高いことがわかる。(編集KS)
●20日は二十四節気の6番目「穀雨」 穀物がすくすく育つ頃
(20日是二十四節気的第6「谷雨」 穀物茁壮成長的時候)
人民網日本語版 2023/04/20
今月20日に、二十四節気の6番目「穀雨」を迎えた。 春の最後の節気となる。
穀雨とは、穀物の成長を助ける雨のことで、この頃になると雨が目に見えて多くなる。田植えや畑で種まきをするには、雨が降って大地が潤う必要がある。雨が適切な時期に十分降ることで、穀物の種は発芽して、すくすく育つことになる。穀雨は雨水や小満、小雪、大雪といった節気と同じく、降水と関係のある節気となる。
この頃になると雨が増えるものの、「穀雨」の日に必ず雨が降るというわけではなく、その前後に雨が降る確率が高まる。
牡丹の花は、「穀雨花」とも呼ばれており、昔から「穀雨」の頃にその花を鑑賞する風習がある。そのため山東省や河南省、四川省といった地域では牡丹の花をテーマにしたイベントが開催される。
中国南方エリアでは、「穀雨」の頃に茶を摘み、それを飲む風習がある。この頃に収穫される「穀雨茶」は、「雨前茶」や「二春茶」とも呼ばれる。雨がたくさん降り、気温も最適であるこの時期の茶葉はやわらかく、鮮やかな緑で、清々しい香りを漂わせる。
一方、北方エリアでは、「穀雨」の頃に、「春を食す」という思いを込めて、チャンチンの新芽を食べる風習がある。この頃の旬の野菜は、栄養価が高いだけでなく、それを食べることで、「春」を感じ、味わうことができる。
「穀雨」の時期の体調の整え方
「穀雨」を迎えると、夏が過ぎるまで、雨が多くなり、湿気が高くなる時期ともなる。中医学では、湿度が高い時に体調不良の原因になるものを「湿邪」と呼び、それは人体の「陽気」、特に、脾胃(胃腸系)の陽気に悪影響を及ぼすとしている。そのため、「穀雨」の時期に体調を整えるためには、肝臓をいたわり、「陽気」を守るほか、脾臓をいたわり、湿気を除くことを重視すべきだ。
湿気を除く食品には、フジマメやハトムギ、アズキ、トウガン、陳皮(ミカンの皮を乾燥させた生薬)などがある。虚弱体質の人は、ナツメやリュウガン、ブクリョウ、烏骨鶏といった「気」や「血」を補って益する食品を摂ることで、体を丈夫にすることができる。また、「脾胃」の不調をもたらし、体内の「湿気」が外に出にくくなるため、あまり早い時期から冷たいものを食べたり、飲んだりするのはできるだけ避けたほうがいい。(編集KN)
©人民網日本語版
●特産グルメコンテストで伝統的祝日「三月三」を祝う 広西
(以特産美食比賽慶祝傳統的節日「三月三」 広西) 人民網日本語版 2023/04/18
広西壮(チワン)族自治区河池市大化瑶(ヤオ)族自治県では4月15日、「美味三月三」グルメコンテストが開催された。現地に住む各民族の人々が、もち米やヤギ、川魚など地元特産の食材で制作した数百種類の料理を出品し、審査が行われた。新華網が伝えた。
©新華社 広西壮族自治区河池市大化瑶族自治県の江濱文化広場でグルメコンテスト出品作
「五色もち米」 (4月15日撮影・黄孝邦) 左から右
*見学する来場者
*審査する審査員
*並べる出品者
*並べる出品者
●第40回「濰坊国際凧揚げ大会」が開幕 山東省
(第40届「濰坊国際風箏大会」開幕 山東省) 人民網日本語版 2023/04/17
第40回「濰坊国際凧揚げ大会」が4月15日、山東省濰坊市の濱海国際凧揚げ場で開幕し、59ヶ国・地域から600人以上の凧揚げマニアが参加した。人民網が伝えた。
濰坊国際凧揚げ大会は、中国で最も長く続いてきた凧揚げイベントの一つで、40年の発展を経て、今では文化とスポーツの国際的なイベントとなっている。4月15日から5月20日まで開催される今年の国際凧揚げ大会は、「文化の香り」と「没入感」、「幅広さ」という3つの特徴を備えており、オンライン・オフラインによるハイブリッド開催となっている。(編集KM)
©人民網
*「タコ」の形をした凧を揚げる凧揚げ大会の参加者(撮影・付明皓)
*竜の頭をした連凧「竜頭ムカデ」凧を揚げる準備をする凧揚げ大会の参加者(撮影・喬姝)。
*大空に揚がった長さ約60メートルの「竜頭ムカデ」凧(撮影・喬姝)
*濰坊国際凧揚げ大会で凧を揚げる観光客(撮影・喬姝)
*大空を泳ぐ、「クジラ」の形をした大凧(撮影・喬姝)
*濰坊国際凧揚げ大会の会場に展示されたさまざまなデザインの凧(撮影・喬姝)。
●第1四半期の中国の対外貿易は予想を上回る回復 4つの注目点
(第1季度中国対外貿易恢復超過予測 4個注目点) 人民網日本語版 2023/04/14
第1四半期の中国の貿易統計が13日に発表された。外需が全体的に低迷する中でも、中国の対外貿易は安定したスタートを切った。その注目点として、次の4点が挙げられる。
■輸出入の成長率が大幅に回復
統計によると、第1四半期の中国の物品貿易輸出入総額は9兆8900億元(1元は約19.3円)で、前年同期比で4.8%増加し、成長率は昨年第4四半期と比べ2.6ポイント高まった。
中国の輸出入は2月に成長率がマイナスからプラスに転じたのに続き、3月には前年同月比15.5%増という市場の予想を大きく上回る急速な回復を見せた。
■対外貿易企業が安定的に増加
第1四半期、輸出入実績のある中国の対外貿易企業は45万7000社で、前年同期比5.9%増となった。 このうち、民間企業は38万4000社で、前年同期比7.5%増、その輸出入額は5兆1800億元で、前年同期比14.4%増となり、中国の輸出入総額の52.4%を占めた。
輸出入実績のある対外貿易企業の増加は、企業の自信と期待の高まりを示している。
■電気自動車・リチウム電池・太陽電池の輸出が力強く増加
統計によると、今年第1四半期、中国の電気自動車、リチウム電池、太陽電池の合計輸出額は前年同期より1000億元以上増えて66.9%増となり、全体の輸出成長率を2ポイント引き上げて、昨年よりも成長を強く牽引した。中でも電気自動車の輸出は647億5000万元で、前年同期比122.3%増となった。
■市場の多元化が進む
第1四半期、中国は輸出上位10市場の大半でプラス成長を維持した。中でもASEANへの輸出は前年同期比28%増で、韓国、インド、メキシコへの輸出成長率も全て2桁となった。中国税関総署の呂大良報道官は、「中国の地域市場はさらに開拓され、発展すると同時に、よりバランスのとれたものになってきている」としている。
対外貿易市場の多元化は、世界経済・貿易の見通しが不確実性に直面する中、リスクを分散し、貿易全体を安定させるうえでプラスとなる。(編集NA)
●上海市、外資誘致と活用拡大に関する措置発表
(上海市発表引進外資和拡大利用相関措施) Jetro ビジネス短信 2023/04/13
上海市人民政府は4月4日、外資企業の投資拡大と対外開放を促進するため、「上海市における外資誘致と活用を強化する若干の措置、新しいウィンドウで開きます」を発表した。同措置は(1)高水準の対外開放策の推進、(2)外資企業誘致の強化、(3)外資企業の発展支援、(4)外商投資サービスの最適化の4分野20項目で構成している。主な内容は下記のとおり。
(1)高水準の対外開放策の推進:主に外資証券会社、基金、商品先物取引企業、生命保険会社、年金・資産管理会社、金融子会社などが同市で行う投資と経営範囲の拡大を支援する。また、通信、インターネット、教育、文化、医療などの分野で対外開放策先行的に試行する。
(2)外資企業誘致の強化:先進的技術を持つ製造業、現代サービス業、ハイテク分野と省エネ・環境保護分野への外資導入政策を推進する。各種産業政策や技術力強化、デジタル化政策などの支援を中国企業と同様に享受できることとする。また、条件に合致する場合、研究開発費用の損益計上で追加控除を受けることが可能。研究開発に係る設備購入時には、規定に基づき税金が還付または免除される。
(3)外資企業の発展支援:主に税、投融資、金融、人的往来、輸出入などの支援、規制緩和措置を行う。人的往来に関して、高度外国人材(A類)と外国専門人材(B類)の設定範囲を拡大し、外商投資企業の経営層や技術者、その家族の出入境や滞在の利便化を図る。また、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定を積極的に活用するべく、外商投資企業に対して関税優遇、原産地規則、貨物貿易規則、税関プロセスと貿易の簡便化などのRCEP関連優遇措置に関する相談サービスをオンラインまたは対面で提供する。
(4)外商投資サービスの最適化:外国人関連サービス専用特別窓口で、出入国や就労許可といった行政手続きのオンライン処理を推進。外商投資企業の公平な政府調達参与の保証。知的財産権の保護(特許権侵害、知的財産権侵害品、冒認商標登録などの違法行為に対する取り締り)を徹底し、省エネ・環境保護政策の制定時に、外商投資企業の意見を取り入れることなどを挙げている。
上海市政府によると、2023年2月末時点の累計で、上海市の対内直接投資額(実行ベース)は3,312億ドルに上り、多国籍企業の地域本部902社、研究開発センター536社、外資企業6万社が進出したと発表した。外資系企業による上海市経済への寄与度は、上海市域内総生産(GRP)の4分の1、税収の3分の1、輸出入額の3分の2を占めている。(宋青青)
●「すずめの戸締まり」の中国での興行収入が「君の名は。」超えて日本アニメ作品で歴代最高に
(「鈴芽之旅」在中国的上映収入超「你的名字。」為日本動漫作品歴届最高)
人民網日本語版 2023/04/13
日本のアニメーション映画「すずめの戸締まり」の中国における興行収入が今月4日、累計5億7500万元(1元は約19.4円)を超え、同じく新海誠監督作品であるアニメ映画「君の名は。」を上回り、中国で公開された日本のアニメーション映画の興行収入歴代最高記録を塗り替えた。この件を報じた記事掲載時点で、その興行収入はすでに7億元を突破している。
中国でこれまでに公開された日本のアニメーション映画の歴代興行収入トップ5は、上から順に「すずめの戸締まり」、「君の名は。」、「STAND BY ME ドラえもん」、「千と千尋の神隠し」、「天気の子」となっている。そのうち、「すずめの戸締まり」と「君の名は。」、「天気の子」はいずれも新海誠監督の作品だ。
「すずめの戸締まり」は、17歳の女子高校生・岩戸鈴芽が「閉じ師」の宗像草太と出会うストーリー。2人は日本各地にある災いの元となる「扉」を探して閉め、要石で封印していた日本列島の下をうごめくミミズの暴走を防ぐべく、冒険に出る。「すずめの戸締まり」は、新海誠監督らしい作風となっており、繊細な情景描写が美しく、独特の雰囲気が漂っている。これは新海監督作品の特徴の一つでもある。どのシーンもスマホやPCの待ち受け画像(壁紙)に適しているほどのクオリティのため、中国において新海監督は「壁紙系」監督と呼ばれている。映画に登場する電車や線路、海、空なども、お馴染みのシーンとなっている。(編集KN)
©人民網日本語版
●IMF予測「2023年の世界経済成長率は2.8%、中国は5.2%」
(IMF予測「2023年世界経済成長率為2.8%、中国為5.2%」)
人民網日本語版 2023/04/12
国際通貨基金(IMF)は現地時間の11日に最新の「世界経済見通し」を発表し、2023年の世界経済成長率予測を2.8%とし、中国の経済成長率予測を5.2%とした。中国新聞社が伝えた。
同見通しによると、IMFは23年の世界経済成長率を2.8%とし、今年1月の予測値より0.1ポイント引き下げた。24年は3%とした。
具体的に見ると、先進国の今年の成長率は1.3%、来年は1.4%とした。米国は今年は1.6%、来年は1.1%、ユーロ圏は今年は0.8%、来年は1.4%とした。新興市場国と発展途上国の今年の成長率は3.9%、来年は4.2%とした。中国の経済成長率は今年は5.2%、来年は4.5%になるとした。
同見通しによると、23年は経済成長率の鈍化傾向が主に先進国に集中してみられ、先進国の約90%で経済成長率が鈍化する可能性がある一方で、新興市場国と発展途上国の経済は力強く成長するという。(編集KS)
●「竹取物語」など日本の古典文学の翻訳を集めた「豊子愷訳文手稿」が出版
(集「竹取物語」等日本古典文学翻訳作品的「豊子愷訳文手稿」出版)
人民網日本語版 2023/04/11
豊子愷氏は漫画と随筆で世に知られているが、実はもう1つ、翻訳家という重要な顔もある。豊氏は生涯で30を超える各種の作品を翻訳し、翻訳作品の字数は計600万字を超える。内容は文学、美術、音楽など多岐にわたり、日本語、英語、ロシア語などの作品を手掛けた。中国新聞網が伝えた。
1960年代、豊氏は日本の平安時代の作家・紫式部の長編小説「源氏物語」を翻訳した。それ以降、日本の古典文学への興味を膨らませて、「竹取物語」、「伊勢物語」、「落窪物語」を次々に翻訳した。
今月7日、豊氏の手書きの翻訳原稿を集めた新刊「豊子愷訳文手稿」出版発表会が上海図書館で行われた。竹取・伊勢・落窪3作品の700ページあまりの翻訳原稿が原寸大で完全収録されている。発表会では、豊氏の孫の豊羽氏による講演があり、豊氏が若い時に日本へ遊学したエピソードや晩年に日本の古典文学を翻訳した時の様子などが紹介された。豊羽氏は、「中日両国は一衣帯水の隣国であり、昔から今まで、そしてこれからも、私たちは共にこのような文化的な密接な交流を絶えず前進させよう」と述べた。
在上海日本国総領事館の米田麻衣領事兼広報文化部長は、「豊氏をはじめとする中日友好に携わる人々が私たちに伝えてくれた中日の民間の友情に深い感謝と深い追憶の念を表すとともに、『豊子愷訳文手稿』が遠く海を渡って、日本でより多くの友人たちに知られるようになることを願う」と述べた。
「豊子愷訳文手稿」は豊氏のオリジナル手書き原稿をはっきり見て取れるほか、日本語原文の抜粋と和歌も掲載されていて、中日両言語を対照しながら読めるという特徴がある。また日本の国立国会図書館、国文学研究資料館、 国学院大学図書館など多くの権威ある図書館の利用許諾を得て、各館所蔵の絵巻物100巻あまりから選び抜いた挿絵が掲載され、日本の物語文学の美しさを伝えている。(編集KS)
©人民網日本語版
●中国の黄酒が日本で大人気に RCEP協定が追い風に
(中国黄酒在日本大受歓迎 乗風RCEP協定) 人民網日本語版 2023/04/10
日本の中国料理店や居酒屋、各大型スーパーなどでは今、代表的な中国酒の一つである黄酒(穀類を原料とする中国の醸造酒の総称)が販売されている。地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が2022年1月に発効されてから1年以上が経ち、中国の黄酒が日本の市場で商機を掴もうとしている。
東京上野にある中国料理店では、リーズナブルな価格で、本場の中国料理を楽しむことができ、毎晩満席になるほどの人気となっている。客のほとんどが日本人だ。店の入口には酒甕が並べられており、客がセルフサービスで酒を汲んでいる。同店では、日本ではお馴染みとなっている黄酒の「紹興酒」が1000円で1時間飲み放題となっており、店長によると、「平均すると1日あたり約4割の客が紹興酒を注文する」という。
日本では現在、黄酒の輸入業務を扱っている貿易会社が15社ある。そのうちの1社が取り扱っている黄酒48種類は全て浙江省紹興市で醸造された「紹興酒」で、価格はメーカーや醸造年度によって異なり、人民元で30元から1000元(1元は約19.3円)までとピンキリだ。RCEP協定発効以来、黄酒の関税は年々下がり、2042年には全て撤廃されることになっている。
中国の飲食文化の一部である黄酒に対する注目度やニーズも現在、日本で高まり続けている。日本の財務省の最新統計によると、2022年、黄酒の輸入総額は2019年比約6%増の約15億6000万円だった。業界は、RCEPが追い風となり、日本の黄酒の消費市場は今後もさらに拡大すると予想している。(編集KN)
●ナイトツアーで楽しむ蘇州の古典園林「網師園」
(夜間旅游享受蘇州的古典園林「網師園」) 人民網日本語版 2023/04/07
江蘇省蘇州市にある網師園は蘇州古典園林の代表的な庭園だ。このほど、全面的にバージョンアップした網師園のナイトツアーが正式に再開された。今年のナイトツアーには、以前から行われていた中国伝統楽器の演奏、古典劇の昆曲、伝統芸能の評弾など7つの古典芸術の演目が引き続き含まれているほか、より多くの創造性豊かな新たなコンテンツや文化クリエイティブグッズも打ち出されている。新華網が伝えた。
ここ数年、網師園はデジタル化した展示スタイルを伝統的な芸術パフォーマンスと結びつけ、ナイトツアーの新たなモデルを模索し続けており、古典の美学を現代の生活と融合させ、夜の庭園の魅力を観光客に紹介している。(編集KS)
©新華社
●大連日本商工会が投資環境を把握、9割超が中国での事業規模を拡大か
現状維持
(大連日本商工会把握投資環境、超9成日企在中国事業規模拡大或維持
現状) Jetro ビジネス短信 2023/04/06
中国・大連市に所在する日系企業で構成する大連日本商工会は2月10日、同市の投資環境に関する実態把握を会員間の情報共有を目的に発表した。実態把握は2022年11月25日から12月19日まで、同会会員企業に対して実施した(回答企業は130社、有効回答率18.7%)。回答企業の業種別構成比をみると、製造業76社(全体の58%)、非製造業48社(37%)、その他6社(5%)となった。
実態把握の結果によると、中国での事業規模の展望(2023~2025年)について、「現状維持」が49%(64社)と最も多く、次いで「拡大」は44%(57社)となった。今後1~5年の事業展開の方向性について、96%(125社)が「中国他地域もしくは第三国(地域)へ移転もしくは撤退予定はない」と回答した。
他方で、新型コロナ禍のビジネスへの影響について、「新型コロナの影響が想定されるが、今年の売り上げは当初計画と比べてどの程度か」との設問に対し、「ほぼ計画通り」が46%(60社)、「約25%減」が29%(37社)、「約50%減」が8%(11社)などと回答した。上記回答からも、約5割の企業が新型コロナウイルス感染の影響をある程度免れた一方で、残りの多くの企業で、程度の差はあれ利益減に見舞われたことが浮き彫りとなった。
急激な為替レートの変動・円安の影響を受けた企業は6割超え
急激な為替レートの変動・円安が事業へ与えた影響について、65%(85社)の企業が「影響がある」と答えた。具体的には、「為替差損の発生」「為替予約のコストアップが生じた」「円安による売上高の減収」「日本から中国へのオーダー減少」「(円建ての予算編成のため)人件費など固定費負担の増大」といった回答があった。
大連市には日本向けのBPO業務を行っている企業が多数進出していることを踏まえ、中国のデータ3法(注)の施行に伴う経営上の影響について尋ねたところ、25%(32社)が「影響がある」と回答する一方、75%(98社)が「影響がない」と回答した。また、「データ3法について何らかの対応を行ったか」について、「対応済み/対応中」35%(46社)、「現段階では対応予定はない」57%(74社)、「その他」8%(10社)だった。「対応済み/対応中」と回答した企業によると、「社内規定の改定(労働契約書に個人情報保護について追記)」「従業員からの『個人情報処理同意書』の取得」などを挙げた。
また、遼寧省と大連市の優遇策のうち有益だった政策について聞いたところ(複数回答)、「社会保険の減免」65%(85社)が最も多く、次いで「企業所得税の減免」45%(59社)、「人社局の企業休業補助金」45%(58社)、「増値税など税金の減免」35%(46社)と続いた。企業の新規投資や操業継続に当たり、費用負担軽減につながる具体的な政策が有益とみている。
(注)中国の「サイバーセキュリティー法」「データセキュリティー法」および「個人情報保護法」。(高文寧)
●清明節とメーデー5連休にはどこの観光地が一番人気に?
(清明節和五一節5連休何処観光地最人気?) 人民網日本語版 2023/04/04
中国では最近、春の旅行人気が高まり続けている。旅行関連プラットフォームのデータによると、清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、今年は4月5日)やメーデー5連休を控え、旅行の予約件数は過去3年と比べて大幅に増加し、長距離旅行のニーズも回復し続けている。また、近場旅行は爆発的人気となり、近郊の農村に行く人が増え、民泊施設には予約が殺到している。中国新聞網が報じた。
祭日となる5日の清明節を前に、一部の人気観光地の前売り入場券はすでに手に入りにくい状態となっている。北京の景勝地・古北水鎮のある職員によると、今年の清明節は休みが1日だけだが、それでも予約が殺到しており、ホテルなども予約が残りわずかだという。
清明節の後に控える、メーデー5連休にも旅行人気が再びピークを迎えると予想されている。旅行サイト・飛猪(フリギー)の春旅行事業の責任者によると、「春の国内旅行のニーズが、春節(旧正月、今年は1月22日)以来の急速な回復の波を引き継いでおり、目前に控えるメーデー5連休には新たなピークを迎える見込み」としている。
旅行サイト・携程のデータによると、今年のメーデー5連休中、中国では国内旅行の予約件数が2022年同期比で390%増となっている。国内線の飛行機チケットの予約数も前年同期比292%増となっている。年齢層別にみると、国内旅行の予約のうち、80後(1980年代生まれ)が41%を占めている。一部の人気観光都市や観光地では「黒山の人だかり」が復活する可能性もある。
人気の旅行先は?
「今年のメーデー5連休は、上海か広州に行く予定。旅行関連プラットフォームを見ると、飛行機チケットの残数が減っているので、早めに計画を立てなければ」と話す女性の于さんは、「メーデー5連休は、観光スポットが多く、観光資源が豊富で、サービスも良い大都市に行きたい」と話す。
携程の関係者によると、今年のメーデー5連休中の中国国内旅行で人気の都市トップ10には、上海、北京、南京、成都、西安、杭州、長沙、武漢、重慶、青島がランクインしており、その予約者は中年・青年がメインという。
国内旅行のほか、海外旅行も人気となっている。飛猪のデータによると、ここ1ヶ月、国際線の飛行機チケットの予約数が前年同期比46%増、査証(ビザ)申請数が約7倍に激増している。人気の旅行先は「4時間フライト圏」内のタイや香港特別行政区、日本、澳門(マカオ)特別行政区、マレーシア、韓国、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナムとなっている。(編集KN)
●2022胡潤ブランドランキングが発表 トップは貴州茅台、4位には抖音と微信
(2022胡潤品牌排行榜発表 首位貴州茅台、第4位抖音和微信)
人民網日本語版 2023/04/04
中国の調査機関・胡潤研究院が4月3日に発表した「2022胡潤ブランドランキング」は、最も価値の高い中国のブランドトップ300が選出されている。胡潤研究院が同ランキングを発表するのは17年連続となった。トップ300に入るハードルは、ブランドバリュー25億元(1元は約19.3円)以上、トップ200は55億元以上、トップ100は135億元以上となった。
ランキングトップは5年連続で「貴州茅台」で、ブランドバリューが唯一1兆元を超えている。ショート動画共有アプリ「抖音(中国版TikTok)」のブランドバリューは33%減の1600億元だったものの、順位は1つ上がって微信(WeChat)と共に4位となった。「京東」のブランドバリューは25%減の1200億元だったものの、順位は2つ上がって7位だった。
昨年はトップ200の発表だったものの、今年はトップ300までの発表となり、ランキング入りした中国62都市の300社のブランドバリューは合わせて7兆元となっている。ブランドバリューは昨年よりも上昇したのは160社で、うち121社は初のランク入りとなっている。300社のうち、53%は実物の商品を、47%はソフトウェア・サービスを提供している。また、62%に当たる191社は、民間企業で昨年より69社増えた。そのうち55社はトップ100入りしているほか、トップ10入りしているブランドも5社ある。また、初のランク入りとなった121社のうち、82社(68%)が民間企業だった。
胡潤百富の胡潤(ルパート・フーゲワーフ)董事長兼首席調査研究官は、「中国の消費者の民間企業に対する信頼はここ数年で目に見えて向上している。今年ランク入りしたブランドのうち、62%が民間企業だった。昨年は61%で、10年前に至っては39%だった」と説明する。
ランク入りしたブランドで最も多い業界は依然として「金融」で合わせて52社、昨年より14社増えた。2番目に多かったのは食品・飲料で38社、昨年より19社多かった。3位は酒類で32社、昨年より12社多かった。上位3位の業界だけで、300社の約4割を占めていた。
業界別に見てみると、中国平安に代わって工商銀行が金融ブランドの中で最もブランドバリューが高いブランドとなった。また、農夫山泉が、海天に代わって食品・飲料ブランドの中で最もブランドバリューが高いブランドに、保利が碧桂園に代わって不動産ブランドの中で最もブランドバリューが高いブランドに、薇諾娜が藍月亮に代わって日用化学工業製品ブランドの中でブランドバリューが最も高いブランドになった。
都市別に見てみると、ランク入りしたブランドが最も多かった都市トップ3は依然として北京(70社)、上海(52社)、深セン(32社)で、トップ300の半分以上を占めた。
(編集KN)
●中国のショート動画市場規模が2928億3000万元に
(中国短視頻市場規模達2928億3000万元) 人民網日本語版 2023/04/03
「中国インターネット視聴発展研究報告(2023)」によると、2022年12月現在の中国のインターネット視聴ユーザー数は10億4000万人で、インスタントメッセージ(10億3800万人)を超えて最大のインターネット応用になった。環球網が伝えた。
2022年のインターネット視聴関連産業の市場規模は21年比4.4%増の7274億4000万元(1元は約19.3円)。うちショート動画分野は2928億3000万元で40.3%を占め、産業成長の主な原動力となった。これに続いたのはライブ配信分野で、市場規模は1249億6000万元で17.2%を占め、インターネット視聴の市場を牽引する重要な要因になった。
同報告によると、4分の1近くの新規ネットユーザーがショート動画によりインターネットに接続するため、ショート動画の新規ユーザー獲得能力がインスタントメッセージを遥かに上回っている。新規ネットユーザーの24.3%が最初にインターネットに接続したのはショート動画で、その他の応用に大差をつけた。22年12月現在のショート動画ユーザー数は前年比7770万人増の10億1200万人で、成長率が8.3%増となり、ネットユーザー全体の94.8%を占めた。
また同報告によると、22年のライブ配信ユーザー数は7億5100万人で、ショート動画に次ぐインターネット視聴の2位の応用となった。ライブ配信はすでにエンターテインメント、教育、ビジネスなど複数の分野に浸透しており、将来の明るい発展の見通しを持つ。(編集YF)
●ネットショップで商業衛星販売開始! 価格は約3870万円から
(網店開始銷售商業衛星! 価格約3870万日元) 人民網日本語版 2023/03/31
3年前に中国のショッピングサイト・淘宝のライブ配信ルームで「ロケット」を売っていたことが話題になったが、3月30日から、今度は「衛星」も購入できるようになった。同日、中国初の民間衛星メーカー「九天微星唐山衛星工場」が、淘宝のショップ「中国航天太空上新」で商業衛星3種類の販売を開始した。価格は200万元(1元は約19.4円、約3870万円)からとなっている。人工衛星がECプラットホームで一般向けに販売されるというのは、世界でも初めてのことだ。
一番安い「ルービックキューブ」ほどの大きさの衛星「1U立方星」は、重さが5キロ未満で、主に教育の分野に利用される。例えば、学校が校内に衛星測定・コントロールポイントを設置して、衛星の電波を受信したり、軌道上の衛星のデータをリアルタイムでモニタリングしたりすることができる。また、学生は衛星を操作してリモコン撮影することができる。
「九天微星」の謝涛董事長は、「唐山衛星工場で生産が始まり、『衛星の打ち上げはお金がかかる』という問題が解決できた。衛星の研究開発のプロセス最適化や中国国産のコアシステム採用、キーテクノロジーの研究開発などを通して、自動車を生産するかのように衛星を生産できる。数年以内に、中国の衛星の価格は60%下がると見られている」と説明する。
人工衛星が初めてECプラットホームを通して、一般向けに発売されたことについて、謝董事長は、「将来を見据えた試み。まず、科学知識の宣伝や潜在顧客を発掘することをメインにする。中国の衛星インターネット産業が発展するにつれて、商業衛星の用途もさらに幅広くなり、淘宝で日用品を買うように、衛星を購入することができるようになるだろう」との見方を示した。
宇宙飛行関連の科学知識普及専門家・王君毅氏は、「淘宝で衛星を販売することには特別な意義がある。中国の宇宙飛行事業は近年、急速に発展しており、一般の人々の注目や支持が欠かせない。衛星メーカーが淘宝で衛星を販売するというのは、単なる販売と言うよりも、国民的ECプラットホームを通して、宣伝し、科学知識を普及させるという意味合いが強い。民間宇宙飛行事業が本当の意味で成熟に向かうためには、各世代の人々の努力と継承が欠かせない」との見方を示した。(編集KN)
©人民網日本語版
●ジェトロ、上海市で最大規模の日本産酒類商談会を開催
(日本JETRO在上海市挙辨最大規模日本産酒類洽談会)
Jetro ビジネス短信 2023/03/28
ジェトロは3月17日、中国・上海市で日本酒などのPRや販路開拓を目的とした「日本産酒類BtoBマッチングイベント」を国税庁と共催で開催した。商談会には、上海市など中国に拠点を置く日系企業、輸入業者、蔵元など68社が出展した。また、上海市などの貿易会社や小売事業者、レストラン事業者、飲食関係サービス事業者など約800人のバイヤーが来場し商談が行われた。ジェトロが中国で開催した日本産酒類(焼酎、ワイン、梅酒などを含む)に関する商談会としては過去最大規模となった。
商談会に向けてジェトロは、白酒やワインなどを扱うバイヤーを購読者に持つオンラインメディア「雲酒頭条」と連携することで、日本産酒類を扱う日本食レストランや卸売業以外にも声掛けを行うことができ、新たなバイヤーの開拓や招集につながった。また、「雲酒頭条」は、中国バイヤーへの日本産酒類の情報発信や裾野拡大に向けて、出展事業者の商品を3月11、14日および17日にライブで紹介したところ、延べ43万人以上の視聴があった。
商談会に参加した日系企業からは「日本産酒類に強い関心を持つ熱心なバイヤーがたくさん来場していて驚いた」「貿易会社や卸業者、レストランなど幅広いバイヤーと多くの商談ができた」「赤色や黄色といった色鮮やかなお酒に興味を持ってもらえる。見た目から入るバイヤーが多いようだ」「梅酒などの果実酒をはじめとした、さっぱりとした、もしくは甘くて飲みやすいお酒だけでなく、酸味のある日本酒が人気だった」「創作中華など新しいものに敏感な飲食事業者も多数参加していたため、新規販路の開拓の可能性が見えた」といったコメントも聞かれた。一方で、「自社や自社のブランドがあまり認知されていないため、まずはさまざまなバイヤーと積極的な商談を行い、認知してもらうところから始める必要がある」と課題を再認識する出展者もいた。
中国向け日本産酒類の輸出額は大幅増
国税庁によると、2022年における日本産酒類の中国向け輸出額は、前年比23.3%増の394億8,800万円と大幅に増加しており、輸出額全体(前年比21.4%増の1,392億2,400万円)の28.4%を占めた。また、品目別でみると、清酒やウイスキーなどの6品目において、中国向け輸出額がトップとなった。
なお、2022年1月に発効された、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定に基づき、中国へ輸出される日本産酒類(HSコード:2208)の関税が段階的に引き下げられている。2022年11月の国税庁の発表によると、発効から20年以降に、清酒をはじめとする一部日本産酒類の関税が撤廃される見通しだ。(楢橋広基)
©Jetro ビジネス短信 会場の様子(虹橋品匯提供)
●ジェトロ、上海市で日本キャンプ製品のプロモーションイベント開催
(日本JETRO在上海市挙辨日本露営産品宣傳活動)
Jetro ビジネス短信 2023/03/23
新型コロナ禍後も引き続き、中国全土でキャンプが流行している。ジェトロは、日本のキャンプ用品ブランドの市場開拓を目的に、3月10日から12日までの3日間、上海市内の「ららぽーと上海金橋」で、消費者向けのキャンプ用品体験・EC販促イベントを開催した。
参加企業は、キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)、ロゴスコーポレーション(LOGOS)、ライズクリエイション(AND MYSELF)、38研究所(38explore)、岩谷産業などのキャンプ用品ブランドを中心に、調味料やコーヒー豆、ビール、缶詰などの食品関連企業も10社参加した。
このイベントは、来場者が商品を見て触れて試飲・試食することで、商品の魅力を感じることができる。全商品がEC販売されているため、体験後に気に入った商品をすぐ購入可能だ。
イベントでは体験コーナーを多く設置。テント組み立ての面白さと利便性・機能性を感じてもらうためのテント組み立て、コンロを使ったバーベキューと日本製ソースを組み合わせた試食、コーヒーミルと日本製コーヒー豆を使ったハンドドリップ体験などがあり、来場者でにぎわっていた。
イベントの様子はインフルエンサーを多数起用し、SNS「小紅書(RED)」で投稿、ジェトロもライバー(ネットライブ配信アプリを通じて生配信をする人)となり、PR活動を行った。
イベントに参加した来場者からは、「初めて見るブランドが多かった」「日本ブランドが好きだが、購買方法は『代購』(注)しか知らなかった。今回は正規EC店舗を知ることができて良かった」「ブランドがEC店舗を持つのは当たり前だが、リアル体験も必要だ」などという声が上がった。
リサーチ会社「MarketIDX」によると、2022年第1四半期(1~3月)、天猫(Tモール)のキャンプ用品の取引高は前年同期比で24%増加し、7億7,000万元(約146億円、1元=約19円)を突破した。
(注)代購とは、注文者の代わりに海外製品を国外で購入し、国内で再販する代理購入ビジネスを指し、2019年1月施行の電子商務法で規定された。(曲馨格)
©ジェトロ撮影
*左:キャンプ用品体験の様子
*右:テント組み立て体験の現場
●第40回中国洛陽牡丹文化フェスティバルが4月1日に開幕へ
(第40届中国洛陽牡丹文化節4月1日開幕) 人民網日本語版 2023/03/24
中国を代表する花の一つである牡丹の花が咲く頃になると、街中が賑やかになる。第40回中国洛陽牡丹文化フェスティバル組織委員会によると、同フェスティバルが4月8日から23日(見頃は4月1日から5月5日)まで開催される。開幕式は4月8日夜、河南省洛陽市牡丹閣景勝地南広場で開催される計画だ。フェスティバル開催期間中、10のメインイベントと40の関連イベントが開催されることになっている。人民網が報じた。
今回の洛陽牡丹文化フェスティバルのテーマは「花が咲いた洛陽に青春がやって来る」。4月1日(土曜日)夜8時には、応天門北広場で花見開幕のセレモニーが開催される。
40分間にわたり行われる開幕式にはオンラインのメタバース技術を導入。仮想現実(VR)やクロスリアリティ(XR)などを駆使して、文化的で若々しく、オシャレな洛陽の近代的な姿が披露されるほか、歌やダンス、武術、音楽、花火などのパフォーマンスが組み込まれる。また、VRシーンやデジタルキャラクターといったテクノロジーを活用して、来場者は今昔がうまくコラボレーションする洛陽の独特で素晴らしい魅力をじっくりと体感することができる。(編集KN)
●新海誠監督作品「すずめの戸締り」、3月24日から中国で公開
(日本新海誠導演作品「鈴芽之旅」、3月24日起在中国公映)
人民網日本語版 2023/03/23
日本の新海誠監督によるアニメーション映画の新作「すずめの戸締り」が、3月24日から中国で公開される。公開に先立ち訪中した新海誠監督は3月19日、上海市で中国のアニメファンに創作の舞台裏を明かした。
「すずめの戸締り」は、少女の冒険物語で、九州に住む17歳の少女「鈴芽(すずめ)」が、扉を探しているという旅の青年に出会うところから物語が始まる。青年の足取りを追ったすずめが辿り着いたのは、山の廃墟のような場所だった。そこにはあらゆるものが崩壊したなかで唯一残ったかのように、1つの古びた扉が静かに佇んでいた。その後、扉を探していた青年は謎めいた猫によって、足の1本取れた子ども用のイスに変えられてしまう。すずめは椅子に姿を変えられてしまった青年と共に、扉の向こうから訪れる災いを防ぐため、扉を閉める旅に出ることにしたのだった。そして旅の途中で起きた様々な出来事や出会いが、すずめの抱えていた震災による悲しみや傷を癒してくれる。
新海誠監督は、「この映画は12年前に日本で実際に起きた東日本大震災という災害を物語のベースにしている。地震の後、津波が襲ってきて沿岸の街がたくさん流されてしまった。そしてその後、福島の原発がメルトダウンして多くの人がその場所に住み続けることができなくなってしまった。だから12年前、日本にはすずめのような境遇の人が実際にたくさんいた。そしてこの映画の中で描かれる幾つかの風景も現実にあった風景を描いている」とした。
新海誠監督は、2020年初めに同作品のストーリー構想を練り始めたという。新型コロナウイルス感染症のパンデミックが生じ、日本でも緊急事態宣言が出される中、企画書を完成させた。感染拡大が進み、世界や人々が絶え間ない劇的な変化にさらされたことも、監督のインスピレーションを刺激し続けたのだという。そして、「主人公は普段の暮らしから出発し、そしてそんな暮らしとは最も遠く離れた場所まで行き、再び普段の暮らしに戻った。こうした経験を通じて、普段の暮らしというものがどれほど貴重で得難いものかということを知った」と新海誠監督。
そして新海誠監督は、アニメファンとの交流の中で、上海に対する特別な思いについても語り、「『言の葉の庭』を制作した10年前、私は日本ではさほど有名ではなく、小さな映画館で上映を続けていた。でも上海に来た時は、本当に大きな劇場で、千人もの観客に迎えられた。あのような経験は人生で初めてで、その先映画を作り続ける力を上海の人々にもらったと言ってもいい。10年前も今日も上海の人々に感謝したい」とした。
©人民網日本語版
●ジェトロ、湖北省武漢市で環境リサイクル商談会を開催
(日本JETRO在湖北省武漢市挙辨環境再利用洽談会)
Jetro ビジネス短信 2023/03/23
ジェトロ武漢事務所は3月9日、中国・湖北省武漢市で「湖北省環境リサイクル商談会」(以下、商談会)を開催した。商談会は、湖北省商務庁、湖北省生態環境庁と共催で開催した。商談会には、汚水・廃水処理や土壌改善、気体浄化、環境改善設備などの分野から計11社の日本企業および日系企業が出展した。武漢市を中心とした湖北省内の製造業・環境関連企業などから約60人のバイヤーが来場し、活発な商談が行われた。
商談会に参加した日本企業および日系企業からは、「湖北省のさまざまなバイヤーと商談ができた」「湖北省での自社PRができ、今後の販路拡大に非常に役立った」「当社の商談ブースに来たバイヤーたちと今後も交流を続けていきたい」といったコメントが聞かれた。
湖北省では環境対策強化の動き
中国では近年、低炭素分野などの環境関連規制が強化されており、湖北省内の企業も対応を迫られている。湖北省生態環境庁は2022年11月11日、「湖北省2021年度炭素排出権割当プラン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表。総エネルギー消費量が年間で石炭1万トン以上となった企業(鉄鋼やセメント、化学工業、医薬、自動車製造などの16業種、外資を含む339社)を「炭素排出割当管理対象企業」に組み入れ、企業ごとに排出枠を設定した(注)。対象となった企業が排出枠を超過した場合は、排出権取引市場などで超過分の排出権を充当する必要がある。
また、武漢市政府は2022年10月28日、「武漢長江経済ベルトにおける炭素の削減、汚染の軽減、グリーン成長の拡大に向けた10大アクションプラン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表。毎年50件以上のグリーン技術の研究開発プロジェクトを支援し、2025年までに武漢市内におけるグリーン技術分野のハイテク企業数を1,200社以上にする、また2025年までに汚水処理率を98%以上、生活ごみ焼却比率を80%超とする、などの具体的な環境対策を進めるとした。
(注)排出枠は3つの計算方法があり、例えば、2021年の排出量×排出制御係数(産業により異なる、0.9176~0.9888)などで算出される方法がある。(楢橋広基)
©ジェトロ撮影
*左:会場の様子
*右:企業が商談する様子
●世界棒球经典赛决赛:日本3-2击败美国,第三次加冕WBC冠军
(WBC決勝:日本3‐2米国を下す 3回目チャンピオンに)
懂球帝 链接为 www.dongqiudi.com 点赞狂魔000 2023-03-22 10:46
北京时间3月22日,世界棒球经典赛的决赛在美国迈阿密打响,对阵双方是美国队和日本队。最终,日本队顶住压力3-2击败对手,夺得队史第三座WBC冠军。
美国是最近一届世界棒球经典赛的冠军得主,而日本队包揽了WBC最初两届的冠军。日本和美国是公认的棒球强国,两队之间的对决也被认为是两种棒球流派的对撞。
半决赛,美国是14-2大胜古巴晋级,而日本这边则是在昨天经过一场荡气回肠的比赛后6-5逆转战胜墨西哥挺进决赛。
决赛一开始,美国队这边状态最好的打者特雷-特纳就率先开轰,帮助球队先驰得点;而紧接着日本队就做出回应,昨天的制胜功臣村上宗隆也打出一发阳春炮,1-1扳平比分。紧接着日本队又在攻占满垒的情况下取得1分,实现了2-1的反超。
第四局,日本一垒手冈本和真再度打出一发阳春全垒打,将日本队的领先优势扩大到2分。这一比分直到第8局才被改写,上赛季的国联全垒打王施瓦伯相中达比修有的红中速球将球打上二层看台,美国追回1分,2-3。 第9局,日本队压出MVP选手大谷翔平上来关门,誓要在客场顶住美国队的殊死一搏。大谷在首先保送麦克尼尔上垒后,让美国右外野手贝茨打出双杀打。
还剩最后一个出局数,大谷对上自己在俱乐部的队友,同样被认为是世界最强球员之一的“鳟鱼”特劳特。
而最终,大谷翔平三振了自己的队友,结束了本场比赛,也结束了本届世界棒球经典赛的所有对决。最终,日本队就以3-2击败了东道主美国,第三度在世界棒球经典赛封王。
●中国企業が年俸1億6千万円出してでも欲しい人材とは?
(中国企業出年薪1億6千万日元也想要的人材是?) 人民網日本語版 2023/03/21
少し前から、ESG(環境、社会、ガバナンス)に関する高収入の求人情報が求人市場で話題の的になっている。不動産業を含む多くの産業が、ESGを事業発展の中心となる新たな方向性と見なしている。
深セン市の不動産企業が最高850万元(約1億6235万円、1元は約19.1円)の高収入でESGシニアマネージャー/ディレクターを募集しているとの情報が、このほど求人市場に伝わった。複数の大手求人プラットフォームには、ESG人材の高収入求人の情報がたくさん出ており、上場企業、金融機関、コンサルティング会社、不動産会社の求人が多く、年収が100万元を超えるポジションの求人も少なくない。高額を提示する企業には、ESGモデル転換の必要に迫られて高収入で人材をヘッドハンティングする上場企業も多い。
求人プラットフォームのスタッフの話では、「ESGの概念が広がり、監督管理サイドが企業にESG情報の開示を相次いで要求するようになったのにともない、情報公開をめぐり一連の業務が必要になり、ESG分野の人材ニーズが倍増した。しかし、本当に要求に合致する専門的な人材は実はそれほど多くはなく、高収入は一般的な現象というわけではない」という。
ある上場企業のESG分野関連業務担当者は取材に対し、「上場企業にとって、ESG分野の主な仕事は情報公開、評価管理、管理の向上などだ。『ダブルカーボン』の目標が打ち出されてから、企業のESG管理のニーズがさらに高まった。とりわけ決算発表シーズンには、ESGの仕事は特に忙しくなる」と語った。(編集KS)
●21日は二十四節気の4番目「春分」
(21日是二十四節気第4位「春分」) 人民網日本語版 2023/03/21
農家の人々が田畑で忙しく農作業をしている間に、あっという間に春の中盤を迎えている。北京時間3月21日午前5時24分、二十四節気の4番目「春分」を迎えた。春の中間に当たり、昼と夜が同じ長さになる日で、この頃になると草木には新芽が生え始める。
中国には「春分には、陰陽半々になるため、昼と夜、寒さと暖かさが均等になる」という言葉があり、90日の春の真ん中で、「春を分ける」という意味で「春分」と呼ばれる。「春分」の頃になると、草がすくすく育ち、花が咲き誇るため、ピクニックに出かけて、花見をする絶好のシーズンとなるほか、農家にとっては田畑を耕し、種を植える忙しい季節となる。
春分の頃は「遅寝早起き」が最適
「春分」を過ぎると、少しずつ昼が長くなり、夜が短くなる。中医学では、冬になると人体は陽気が弱まり、蓄えモードに入る一方、春になると、それが放出、発散されるようになる。このように上に向かう陽(熱)気が、万物の成長と発育を促進する。
そして、春は「遅寝早起き」が良いと言われている。春の自然界の陽気が高まるにつれて、精神や人体の陽気も盛んになっていくからだ。
眠気や疲れを感じた時は、昼寝をして、疲労を回復するとよい。
春分の頃は甘い食べ物がおススメ、酸っぱい食べ物は控えめに
春は、あっさりとしたものをメインに食べるというのが原則で、甘い食べ物がおススメで、酸っぱい食べ物は控え目にしたほうがよい。
中医学では、春になると、「肝気」が旺盛になる一方、「脾気」が弱まるとされ、「肝気」の発散に影響を与える酸っぱい食べ物を控え、脾臓や胃にやさしい甘い食べ物を食べるようにすると良いとしている。具体的には、牛乳や豆製品、旬の野菜、もやし、茎レタスなどがおススメだ。(編集KN)
©人民網日本語版
●ジェトロ、遼寧省瀋陽市で日本産酒類商談会を開催
(日本JETRO在遼寧省瀋陽市挙辨日本産酒類洽談会)
Jetro ビジネス短信 2023/03/16
ジェトロは3月7日、中国遼寧省瀋陽市で、日本酒などのPRや販路開拓を目的とした「瀋陽日本産酒類商談会」を開催した。日本側の出展申込企業数は酒蔵や商社を含む12社で、日本企業の中国代理店が出展した。瀋陽市のディストリビューター、飲食店、小売店、酒類関連協会など約120社の担当者が来場し、延べ約280件の商談が行われた。同市での日本産酒類に関する商談会の開催は、ジェトロとしては初めて。
商談会に先立ち、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)認証国際唎酒師の侯俊佚氏が「飲食店における日本酒の活用策」と題して講演を行った。セミナーの後には、多くの来場者から「日本産酒類の最大の輸出先が中国であることを初めて知り、今後の発展ポテンシャルを感じた」「日本酒は日本料理店向けと考えていたが、中華料理店での活用事例を聞いて参考になった」「これまでは日本酒を瓶売りにしていたが、他地域のカップ売りの成功事例を聞いたので、試してみたい」といった声が聞かれた。
商談会に出展した企業からは「これまであまり接点のなかった中華料理店や酒類専門店の関係者が多く、新規販路の開拓の可能性が見えた」との声が上がった一方で、「来場企業にはまだ日本酒の知識が乏しい人が多い。まずは関係を構築し、地道に営業活動を行う必要がある」と課題を再認識していた。来場して商談を行った酒類専門店の経営者から「日本産ウイスキーを取り扱っているが、最近は日本酒を求める消費者が増えつつあり、情報収集を兼ねて参加した」と、日本産酒類の取扱品目の拡大を検討することがうかがえるコメントもあった。
瀋陽市の常住人口は遼寧省内最多の約912万人(2021年)で、同省でも最大規模の消費市場だ。瀋陽市の都市部住民の1人当たり可処分所得は5万1,702元(2022年、約103万4,040円、1元=約20円)で、北京市や上海市、広州市などの沿海部の大都会と比べると見劣りするが、武漢市や成都市など内陸地域の中核都市とほぼ同水準。周辺都市から瀋陽市を訪れる買い物客もおり、国内で既に流通している日本酒をはじめとする日本産酒類の販路開拓・拡大が期待される。(王哲)
©ジェトロ撮影
*左:セミナーの様子
*右:商談の様子
●重慶動物園の双子パンダの名前が「渝可」と「渝愛」に決定
(重慶動物園決定双胞胎大熊猫名字為「渝可」和「渝愛」)
人民網日本語版 2023/03/16
重慶動物園は15日、以前カナダに貸与され、現在は中国に返還されたジャイアントパンダ「二順(アルシュン)」が出産した双子のパンダの名前が、オンライン投票によって決定したことを明らかにした。兄の名前が「渝可(ユーカー)」、妹が「渝愛(ユーアイ)」。2頭は2022年7月22日に誕生し、出生時の体重は兄が132グラム、妹が91グラムだった。同園飼育員のきめ細かな世話によって、2頭はすくすくと成長している。中国新聞網が伝えた。(編集KM)
©人民網 双子のパンダの遊び相手をする母親パンダの「二順」(撮影・陳超)
●中国のアニメ産業、自信をもって海外進出
(中国動漫産業帯着自信走向海外) 人民網日本語版 2023/03/16
ここ数年、中国のアニメーション産業の発展が世界の注目を浴び続けている。フランス通信社(AFP)の報道によると、中国のアニメ映画「アートカレッジ1994(原題:芸術学院)」がベルリン国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされた。日本のアニメ監督の新海誠氏はこのほど、「世界のアニメの舞台で、中国作品の質が急速に上昇している」と述べた。
米娯楽誌「バラエティ」によれば、中国はここ数年、アニメ分野での国際協力を次々と展開してきた。最近は中国と米国のチームが共同制作したアニメ映画「超級英雄美猴王:斉天児(The First Superhero: Monkey King)」がベルリン国際映画祭併設マーケットであるヨーロピアン・フィルム・マーケット(EFM)に登場し、観客の目の前で「西遊記」の文化的要素を示した。
過去20年で中国のアニメ産業は大きな発展を遂げた。まず制作の量の問題を解決した。2000年の中国アニメ制作量はわずか数千分だったが、11年には26万分を突破し、世界の年間アニメ制作量の70%近くを占め、中国のアニメ産業は資源の集積・流通する産業の先進地になった。
2012年以降、中国のアニメ産業の政策の重点は制作量増加の奨励から、イノベーション能力の育成と作品の質の向上へと変わってきた。インターネットコンテンツクリエイティブプラットフォームのイノベーション奨励メカニズムにより、産業の資源が適切に集約し、数多くの質の高いアニメ作品がここ数年は海外市場で好評を博している。
同時に、中国はグローバルアニメ産業チェーンでの地位を大きく向上させており、産業の「スマイルカーブ」の底部に当たる下請けから収益率の高いカーブの両端へとシフトしている。
中国のアニメ産業が発展した背後には複数の要因による後押しがある。第一に、イノベーションが推進する発展戦略の加速的な実施が、中国のアニメ産業のイノベーションの優位性育成に政策的な支援を提供している。
第二に、アニメ産業は地理的位置や空間を超越した仮想産業クラスターを徐々に形成し、市場化スタイルによって資源の合理的配置を促進し、イノベーションの効率を効果的に高め、国際競争における規模と影響力が大きくなった。
第三に、著作権保護の意識・メカニズムが徐々に強化され、産業のイノベーションと創造の活力が活性化された。
第四に、20数年にわたる高度成長をへて、中国のアニメ産業にはクリエイティブ人材が大量に蓄積された。中国の大学はアニメ産業のために新たな力を絶えず育成し、産業発展の持続可能性を保証してきた。
現在、中国のアニメ産業の海外進出の見通しが極めて良好で、子ども向けアニメからあらゆる年代が楽しめるアニメへと発展する重要な時期を迎えている。今後は、次の3つの面で引き続き力を発揮することが可能だろう。(1)クリエイターが優先される奨励メカニズムの強化(2)文化伝達関連政策の協同強化、中国の超大規模な市場がもつ生来の優位性のさらなる発揮(3)従来のアニメ産業パーク発展モデルのインターネット技術に基づいた新型アニメ産業の資源集約モデルへの転換、より広大な市場空間における資源の効果的な配置、産業資源の深刻な断片化という問題の解決だ。(編集KS)
©人民網日本語版
●広州市、国際消費中心都市を目指す
(広州市目標国際消費中心城市) Jetro ビジネス短信 2023/03/14
中国・広州市政府は3月8日、「広州市における国際消費中心都市の発展規画(2022~2025年)」を発表した。規画では、地域的な包括的経済提携(RCEP)協定を活用し、広州市を国際的な消費中心都市として建設するとした。具体的には、5年かけて広州市の国際的知名度やアクセスの利便性などを高め、消費や商業をより活性化し、海外の消費財を集めるなど、世界中の消費者を引き付けるような都市を目指すとした。
国際的知名度の強化については、世界展開をしている国内外の商業施設のデベロッパーや運営会社を誘致し、グローバルブランドの重要な流通拠点となることや新商品が他都市に先行して発表されるような機会をつくる。また、広州市が海外の観光先、国際組織の進出先、国際的な展示会などの開催先として最初に選ばれる場所となり、これまでの「世界に売る」から「世界に売る、世界から買う」への方向転換を図るとした。
アクセスの利便性については、全世界向けに便利で効率的な交通ネットワークを構築するとした。国際便と国内便が結ぶ都市の数を2021年の208都市から、2025年には240都市に増やすという目標を掲げた。
商業の活性化については、世界的な影響力を持つ商業圏を構築するとした。2025年には、国際的に有名な商品やサービスブランドの進出数を2021年の2,000件から2,200件に、免税店や出国税還付の店舗数を2021年の76店舗から300店舗に増やす。
同発表によると、広州市は人口約1,800万人の「一線都市(2022年6月8日記事参照)」である一方、優良商業施設(注)の数については、天河区を除く市内全域で不足しているという。また、米国不動産仲介大手クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(CUSHMAN & WAKEFIELD)のデータを引用し、グローバルブランドの浸透率も低いと指摘した。データによると、2021年の広州市における国際的な高級ブランドの進出数と店舗数は97社と54店舗で、国内都市別ランキングでは11位と9位だった。
(注)CUSHMAN & WAKEFIELDの定義によると、優良商業施設とは、特に商業用施設を所有し賃貸業務を行っているケースで、まとまった商業エリア面積が4万平方メートル以上(ショッピングセンターなどを含む)のことを指す。(汪涵芷)
●中国で資産1億元以上の「超富裕層の世帯」の数が13.8万世帯に
(中国資産1億元以上的「超富裕層戸」数達13.8万戸) 人民網日本語版 2023/03/13
世界の資産家の研究で有名な胡潤研究院は10日に山東省青島市で、青島意才基金販売有限公司とともに「2022年意才・胡潤資産報告」を発表した。それによると、2022年1月1日現在、中国の世帯資産の合計は164兆元(1元は約19.4円)に上り、前年比で2.5%増加し、21年の中国のGDP規模の1.4倍になった。うち運用可能な資産は67兆元で、資産総額の40%を占めた。中国新聞社が伝えた。
同報告によれば、中国の世帯の資産総額164兆元のうち、19兆元が10年以内に、51兆元は20年以内に、98兆元は30年以内に次世代に引き継がれることが予想されるという。
同報告は、22年1月1日現在、中国で世帯資産が600万元以上の「富裕層」は前年比2.1%増の518万世帯に達し、前年より10万世帯増えた。1千万元以上の「高額富裕層」は同2.5%増、5万世帯増の211万世帯になり、1億元以上の「超富裕層」は同3.5%増、4600世帯増の13万8千世帯に達した。
同研究院を擁する胡潤百富の会長で、同研究院の胡潤(ルパート・フーゲワーフ)首席調査員は、「2021年に、中国の富裕層の世帯数が10万世帯増え、成長率は2%になった。そのうち特に成長が最大なのは上海市、北京市、広東省、浙江省で、全国の成長数の6割を占めた。中国の富裕層の世帯はトップ30都市に最も多く集まり、全国の富裕層の世帯の68%を占めた」と述べた。(編集KS)
©中新網
●人気No.1パンダ「花花」、木登りが苦手でも「営業成績」はトップ
(人気No.1大熊猫「花花」、不擅攀樹但「営業成績」居首)
人民網日本語版 2023/03/10
最近、ジャイアントパンダの世界では名前が「和花」(ホーファ)で、愛称「花花」(ファーファー)で呼ばれているメスの子パンダが、その可愛い姿と特徴的な外見で多くのネットユーザーを魅了し、瞬く間に大人気となった。
「和花」は弟の「和葉」(ホーイエ)とともに、2020年7月4日に成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地でオスとメスの双子で生まれた。
同基地の説明によると、「花花」は身体が丸々としていて、毛がフワフワしており、動作が鈍くて木登りが苦手という。
「花花」は同基地で唯一の木登りが苦手なパンダだ。怠けているわけではなく、生まれつき右後ろ足が外側に開き気味だからだ。それで走るスピードが遅いゆえに、その姿はほかのパンダよりもさらに可愛らしく見えるのだ。
ほかのパンダなら見分けられないかもしれないが、「花花」は一目見たらすぐにわかる。座っている姿が三角おにぎりにそっくりだからだ。
「花花」は大人しい性格で人なつっこく、2歳以上のパンダとしては珍しく人と近い距離でふれあうことができる。「花花」は「営業成績が一番いい」パンダと評価するネットユーザーがいる。というのも、人間の言葉を理解してくれるだけでなく、観光客の記念撮影に積極的に協力してくれるからだ。あいさつしてポーズを取る時もあれば、正面の「キメ顔」をたくさん見せてくれることもある。
ネットユーザーがカメラに収めた「花花」は動作が可愛らしく、観光客にあいさつしたり、あの手この手で小鳥を追いかけたり、食べ物を取られそうになってきっぱり「拒否」したりもする。
「花花」の可愛い姿に心引かれ、一目見ようと同基地を訪れる観光客が連日増える一方だ。同基地の警備員は人の流れを分散させ、秩序を保つために知恵を絞り、「こんなにたくさんパンダがいるのに、見るのは『花花』だけですか?『花花』は愛されすぎです。その愛をほかの子にも分けてあげてください」、「後ろの方にいたら『花花』は見えませんよ。先に『花花』のパパとママを見て下さい。そっくりですから」などと機知に富んだ呼びかけも行っている。(編集KS)
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●中国の全国花見マップが発表
(中国発表全国賞櫻地図) 人民網日本語版 2023/03/10
雨足が細かくしとしと降る3月は、桜や杏の花が咲き始める頃となる。中国でも北から南に至るまで、あらゆる地域に桜の木が植えられており、その品種も多く、開花時期も地域によって異なる。中国天気網はこのほど、各省級気象当局と共同で、2023年全国花見マップを作成した。これを見れば、各地の桜の名所の見頃が一目で分かる。
3月に入り、春が到来し、中国の南方エリアでは桜の花が少しずつ咲き始めている。中国では春の初めから終盤まで、どこかしらで桜の花を見ることができる。
花見マップを見ると、中国で最も早く桜の見頃を迎えるのは華南一帯で1月下旬となっている。一方、1月下旬というと、北方エリアは依然として真冬だ。広東省広州市の天適桜花悠楽園や福建省の竜岩永福桜花園の桜はすでに見頃を迎えている。地元の特色豊かな広州桜は早・中咲き、福建山桜は早咲きの桜だ。
3月になると、桜の名所が集まる江南一帯で、開花が始まる。江蘇省南京市の鶏鳴寺、無錫太湖黿頭渚景勝地、湖北省の武漢大学といった桜の名所にたくさん植えられているソメイヨシノは中咲きの桜で、中国でも最も多い品種となっている。
なかでも武漢東湖磨山桜花園や無錫太湖黿頭渚景勝地は、水上から湖と桜のコラボレーションを見ることができる名所となっている。
武漢大学や南京鶏鳴寺はそぞろ歩きながら桜を楽しむことができる名所で、3月中旬から下旬にかけては夜間でも気温が約10度ほどなので、桜並木を歩いて夜桜を鑑賞することができる魅力的な場所と言えるだろう。
北方エリアでも桜を鑑賞することができる。例えば、北京市の玉淵潭公園は、北方エリアでは早くに桜が開花する場所で、3月末になるとソメイヨシノがほんのりと淡いピンク色の花を咲かせ、見頃を迎える。山東省青島市の中山公園や遼寧省大連市の竜王塘桜花園は、4月から5月にかけて桜の見頃を迎える。
春は天気が変わりやすい季節で、江南エリア各地では春の雨季となる。一方、北方エリアは強風の日が多くなる。雨が降ったり風が吹いたりすると、花が散ってしまうため、美しい桜の花を鑑賞できる期間は短く、とても貴重だ。今から5月にかけて、中国各地の桜の名所は次々と見頃を迎える。家族や友達と、花見に行く計画を今すぐ立ててみてはどうだろうか。(編集KN)
©1月下旬から5月まではどこかしらで桜の花が咲いている中国
●ジェトロ、湖南省長沙市で日用品・化粧品商談会を開催
(日本JETRO在湖南省長沙市挙辨日用品・化粧品洽談会)
Jetro ビジネス短信 2023/03/10
ジェトロは2月28日、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)湖南省委員会と共催で、「湖南省日用品・化粧品商談会」を同省長沙市で開催した。本商談会は「2022年度ジェトロ中国ハイブリッド型キャラバン」の一環として行われ、日本企業および日系企業8社がリアルで参加したほか、38社がサンプル製品の展示を行った。また、長沙市を中心とした湖南省の貿易会社、日用品や化粧品を扱う小売事業者、輸入業者などから約60人のバイヤーが来場し、活発な商談が行われた。
商談会に参加した日系企業からは「湖南省のさまざまなバイヤーと商談ができた」「長沙市のような地方都市で、自社商品をPRする機会を得ることができた」といったコメントがあった。一方、「自社製品のジャンルが中国ではあまり認知されていない。まずは自社製品のような商品ジャンルがあることを認知してもらうところから始めないといけないことが分かった」と課題を再認識する日系企業もあった。
また、前述のとおり、会場外に展示スペースを設け、来場できないものの、商談会に参加したいという日本企業および日系企業がサンプル製品を展示し、興味を持ったバイヤーとWeChatを通じて商談できる機会をつくったところ、多くのバイヤーが日系企業のサンプル製品に関心を持ち、実際に商品を手に取って使用感を確かめるなどしていた。
長沙市の特性として、強い消費力を指摘する声がある。2022年における長沙市の都市住民1人当たり可処分所得は6万5,190元(約123万8,610円、1元=約19円)と、2位の武漢市(5万8,449元)を大きく引き離し、中国中部地域の4省都(注)の中でトップとなっている。その高い所得をもとに、長沙市民が積極的に消費活動を行っているという。今回の商談会に参加した日系企業からは「長沙市に来てみて、街が夜遅くまでにぎわっていて驚いた。聞いていた以上に消費力が強いようだ」といったコメントも聞かれた。
(注)中国中部地域の4省都とは、湖北省武漢市、湖南省長沙市、江西省南昌市、河南省鄭州市を指す。都市住民1人当たり可処分所得は湖南省長沙市が6万5,190元、湖北省武漢市が5万8,449元、江西省南昌市が5万2,622元、河南省鄭州市が4万6,287元。(楢橋広基)
●ジェトロ、カーボンニュートラル商談会を無錫市で開催
(日本JETRO在無錫市挙辨碳中和洽談会) Jetro ビジネス短信 2023/03/09
ジェトロは2月24日、中国宜興環保科技工業園管理委員会と共催で、カーボンニュートラルをテーマにした商談会を江蘇省無錫市で開催した。中国でカーボンニュートラルをテーマにした対面での商談会は今回、ジェトロで初めての取り組みとなる。商談会の前半には参加した17社の日本企業から、工場エネルギー管理システムや遮熱断熱塗料、燃料電池、太陽光発電関連などの製品やサービス紹介を行うプレゼンテーションを実施し、後半は個別商談を実施した。中国側バイヤーは前半にオンラインも含めて約50社、後半の個別商談会にはオフラインで約30社が参加した。
ジェトロ上海事務所の水田賢治所長は開会あいさつで「カーボンニュートラルの達成は技術的な発展を必要とする挑戦的な目標だ。世界の脱炭素関連投資の半分は中国で行われていると試算されるほどポテンシャルの高い国。本日参加した日本企業は非常に幅広い分野を扱い、中国企業の事業拡大にもつながるものだ」と述べた。
参加した日本企業からは、「新たなバイヤーに商材を認定してもらう機会になった」「代理販売に興味を持ってくれた」「少数ではあるが、成約まで結びつく見込みだ」との声があった。一方、「サプライヤーとバイヤーの整合度にばらつきがあった」との意見もあり、カーボンニュートラルという広いテーマでの商談会の難しさを指摘する声もあった。
中国は2030年カーボンピークアウト、2060年のカーボンニュートラルの達成を宣言している。今後も関連投資が進むと予測されており、日中企業で新しい技術・サービスの創造が期待できる分野だ。(神野可奈子)
©商談会の様子(ジェトロ撮影)
●ジェトロ、安徽省合肥市で日本産食品のプロモーションイベント開催
(日本JETRO在安徽省合肥市挙辨日本産食品宣傳活動)
Jetro ビジネス短信 2023/03/09
ジェトロは、農林水産省の「令和4年度輸出重点品目についての輸出先国・地域におけるジェトロの海外事務所を活用した商流構築や販売支援の強化委託事業」の一環として、「日本産食品のプロモーションイベント」を実施している。その活動の1つとして、日本産食品の消費拡大を目的に、2月24日から28日にかけてジェトロとして初めて中国安徽省合肥市で「日本産食品のプロモーションイベント」を開催した。高級輸入食材を扱うスーパーマーケット「Ole’合肥万象城店」で行われた。
これまで上海で実施する日本産食品関係のイベントは主に上海、江蘇省(南京、蘇州)、浙江省(杭州)を対象に実施してきたが、中国全土での購買力の高まりを考えると、品目によっては新たな都市でのイベント実施を考えていく必要がある。今回の開催地となった合肥市は「2022年都市の商業的魅力ランキング」で新一線都市に選ばれており、日本産食品の市場拡大が今後期待できる都市だ。同イベント開催は武漢市、寧波市、無錫市に続いて第4回目となる(注)。
今回のプロモーションイベントでは、スナック菓子、調味料、麵など150種類の日本産商品を販売。オンライン販売に加え、Ole’のネット店舗でも日本産食品の特集が組まれた。
来場者からは「今回のイベントはOle’のネット店舗での情報を見て来場した。商品の種類が豊富で、これまでOle’では見たこともない菓子を購入した」「今回のイベントは春の桜がイメージされており、セールもあるため、購買意欲が上がった。今後も多くの菓子や調味料などの商品を紹介してほしい」といった声が聞かれた。
農林水産省の発表によると、2022年1~12月の日本の農林水産物・食品の輸出実績は1兆4,148億円を記録し、2021年の年間実績1兆2,382億円を上回って過去最高を記録した。うち、中国への輸出額は2,783億円で、2年連続の1位となっている。
(注)ジェトロは中国での日本産食品の消費拡大を目的に、各都市で「日本産食品のプロモーションイベント」を継続的に実施している。第1回は湖北省武漢市の百貨店の武商MALL国広・生活館で2022年9月23日から10月6日まで開催、第2回は浙江省寧波市の百貨店の銀泰西選江東店で11月18日から27日まで開催、第3回は江蘇省無錫市の高級輸入食材を扱うスーパーマーケットOle’万象城金石路店で12月2日から11日まで開催した。(王志燕)
©試食会場の様子(ジェトロ撮影)
●北京で1年半ぶりに化粧品展示会CIBEが開催、多くの来場者でにぎわう
(北京時隔1年半挙行化粧品展CIBE、来客多気雰熱)
Jetro ビジネス短信 2023/03/07
第27回北京国際美博会(CIBE)が2月22~24日に、中国・北京市の国家会議中心で開催された。同展示会は、化粧品や美容機器、美容雑貨などを展示品目として毎年、北京市で春と夏に開催されているが、2022年は新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大の影響で延期となり、前回の2021年7月以来およそ1年半ぶりの開催となった。会場には500社を超える企業が出展し、主催者の発表では延べ3万人を超える来場者が訪れ、会場内は活況を呈していた。
ジェトロは、オフライン出展7社、オンライン出展21社の日本企業および現地法人、代理店などから成る日本館を設置した。出展者のうち、青成堂の中国現地法人である順生堂(上海)商貿の松田一仁董事長は「初日にパンフレットやサンプルがほとんどなくなってしまうほど盛況で、当初予想をはるかに上回る来場者があった。販売のために必要な許認可は以前より複雑化し、取得には時間と費用がかかるようになり、また商標が他社に冒認登録されるなどの問題にも直面したが、今後も中国市場で売り上げを伸ばせるように取り組んで行きたい」と語った。
美容雑貨を出展していたKamipita Japanの本田雅樹氏は「3日間、多くの来場者があり、特に初日と2日目は休む暇もなかった。中国内陸部の展示会と比べ、北京市の消費者の懐具合は良く、当社の商品もすんなり受け入れられていると感じる」と述べた。
北京市内では、2022年は新型コロナ感染拡大の影響で商業展示会の多くが延期や中止となっていたが、国家会議中心で2023年2月10日~12日に開催されたアウトドア用品展示会「ISPO 北京 2023 アジア運動用品・ファッション展」を皮切りとして、大型展示会が開催されるようになり、展示会場内も多くの人でにぎわうようになった。ジェトロでは、3月に広州市で開催される中国国際美博会(CIBE広州)や、北京市で開催される中国北京国際礼品・ギフトおよび家庭用品展覧会(北京礼品展)などさまざまな展示会に今後も出展をする予定だ。(草場歩)
©来場者でにぎわう日本館(ジェトロ撮影)
●6日は二十四節気の3番目「啓蟄」 冬眠していた生き物が目を覚ます
(6日是二十四節気第3位的「惊蟄」 冬眠生物開始覚醒)
人民網日本語版 2023/03/06
北京時間今月6日午前4時36分、二十四節気の3番目にあたる「啓蟄」を迎えた。暖かくなり、冬ごもりしていた自然界の生き物が活動を始める頃だ。この頃になると、気温がグッと上がり、万物が生気に溢れ、春の訪れを告げる春雷の音で、冬眠していた動物たちが目を覚まし、多くの人が心待ちにしていた春がやって来る。
「啓蟄」の頃の特に目立った変化は、日中の日照時間が目に見えて長くなり、各地の気温がグッと上がる点だ。気候データを見ると、「氷点下ライン」が北京市から陝西省中・南部一帯にまで上がり、中国南方エリアや河南省、山東省、山西省南部、陝西省中・南部、河北省中・南部、北京市、天津市といった地域では凍結していた川などが完全に融ける。
【啓蟄の風習】田畑を耕すこの時期に梨を食べて健康祈る
「啓蟄」の頃は、万物の生長に適した季節となり、中国のほとんどの地域では田畑を耕す忙しい時期を迎える。
「啓蟄」の頃になると、気温が少しずつ上がり、口やのどが渇きやすくなる。そのため、中国の民間ではこの時期に梨を食べる風習がある。中国語の「梨」という漢字の発音は、「離」と同じで、「啓蟄」の日に梨を食べることには、病気から遠く「離」れるという思いも込められている。また、春の半ばとなる「啓蟄」の頃になると、日中と朝晩の気温差が大きくなり、空気が乾燥するため、梨を食べると、肺を潤し、体内の乾燥を改善してくれる。(編集KN)
© 央視新聞
●海南(三亜)日本プロモーションイベントが北京で開催
(海南(三亜)日本宣傳活動在北京挙行) 人民網日本語版 2023/03/03
海南省の三亜市人民政府が主催し、三亜市投資促進局と中国光彩事業日本促進会が実施する2023年海南自由貿易港(三亜)日本プロモーションイベントが、このほど北京市で開催された。三亜と日本企業の経済、文化、人材など複数の分野における交流・協力を強化し、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定がもたらす新たなチャンスを着実につかまえ、国内と国際的な2つの循環「双循環」の新たな発展構造を構築することが狙いだ。
同局の責任者によると、海南自由貿易港の政策・資源・人材における優位性は、中日企業がビジネス・貿易、科学技術、農業、総合健康などの分野で幅広く協力する可能性を提供している。将来の三亜は引き続き開放によるけん引を堅持し、発展のチャンスを着実につかみ、ビジネス環境を最適化して、中国企業の海外進出における前進拠点になるとともに、海外企業の中国進出のための入口になるという。(編集KS)
●ジェトロ、大連市で「2023製造業DX推進の事例セミナー」開催
(日本JETRO在大連市挙行「2023製造業DX推進事例研討会」)
Jetro ビジネス短信 2023/03/02
ジェトロは2月24日、中国大連市の日系製造業の集積地である金普新区の東方大厦(ホテル)で「2023製造業DX推進の事例セミナー」を開催した。2023年に入ってジェトロが実施した初のオフラインによる同セミナーには、定員60人を超える多数の応募があり、定員枠を拡大して70人以上の参加となった。日系製造業企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化への関心の高さがうかがわれた。
製造業のDX化とは、人工知能(AI)などを駆使してデジタル化を促進し、業務を効率化することで、製品・サービスを利用する人々の生活をより良い方向に変化させることを指す。社会・経済面で世界規模でのデジタル化が加速する中、DX推進はあらゆる企業にとって、変化の激しい時代で競争優位性を維持し続けるための重要なツールとなっている。
同セミナーは、業務効率化や生産性の向上を目指す在大連日系製造業向けに、日系企業との取引実績が豊富で日本進出も検討している大連のIT事業者3社が講演した。杉本信息技術(大連)、大連金勺科技、大連久鵬電子系統工程で、ぞれぞれ(1)製造工場の可視化の応用事例、(2)中国独自の知財を有するGs3D産業デジタルツインシステム(注)の取り組み事例、(3)モノのインターネット(IoT)システム開発と設備管理のトータルソリューションについて説明した。
セミナー終了後のアンケートによると、「バーチャル工場、不良品の検出、設備の保全、ペーパーレス化」などについて、参加者の関心が高かった。そのほか、「DXを導入したメーカーへの見学」や「システムのカスタマイズ化」を希望する企業もあった。一方で、「DX化のメリットは分かるが、コストが高いため、中小企業では導入が難しい」との声も上がった。
(注)大連金勺科技が独自開発したデジタルツインシステムの名称。(李莉)
© セミナー会場の様子(ジェトロ撮影)
●柳州五菱の新エネ配送用BEV「G050」第1弾、日本顧客へ最初の納車
(柳州五菱新能源配送用BEV「G050」第1批車発貨日本顧客)
人民網日本語版 2023/03/01
広西壮(チワン)族自治区に位置する柳州五菱新エネルギー汽車有限公司が製造した新エネルギー配送用バッテリー電気自動車(BEV)「G050」の第1弾製品は、このほど日本のASF株式会社への最初の納車が行なわれた。
柳州五菱は日本の小規模・零細企業の近距離配送市場に照準を合わせ、日本顧客の需要を踏まえて、車内空間をより効率的に使え、荷物をより多く積むことのできる右ハンドルの「G050」をカスタマイズで製造した。
柳州五菱の袁智軍会長は、「同車は日本の小規模・零細企業による短距離配送、町や村など末端への配送といったニーズに応えるもので、『ラストワンマイル』の物流配送など複数の用途・シーンにマッチする」と説明した。(編集KS)
© 中新網
●敦煌の文化財保護技術が世界と共有へ
(敦煌文化遺産保護技術和世界共享) 人民網日本語版 2023/02/28
全国人民代表大会代表、敦煌研究院保護研究部副部長の汪万福氏はこのほど受けた独占取材で、「数十年にわたる国際協力によって形成されたトータルな敦煌文化財保護技術が、キルギスタンやアフガニスタンなどの「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国と協力意向を取りまとめた。トータルな文化財保護技術がいち早く現地で推進される」と述べた。
汪氏によると、文化財保護には共通的なものがあれば、個性的なものもある。敦煌の莫高窟を例にすると、中国が形成したトータルな保護技術、壁画の保護技術、崖の補強技術、デジタル化技術はシルクロードで推進可能だ。特に中央アジア諸国は環境が敦煌に近く、敦煌研究院のモデル、または敦煌文化財保護技術の成果の推進が可能だ。
汪氏は、「国際協力を通じ近年多くの問題が解決され、敦煌莫高窟の砂嵐災害が緩和された。莫高窟予防的保護モニタリング早期警戒体制が大まかに出来上がった。289の洞窟のデジタル化撮影、140の洞窟と7ヶ所の大型遺跡の3次元再構築が行われた」と述べた。(編集YF)
●ジェトロ、湖北省武漢市で日用品・化粧品商談会を開催
(日本JETRO在湖北省武漢市挙辨日用品・化粧品洽談会)
Jetro ビジネス短信 2023/02/27
ジェトロは2月9日、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)湖北省委員会と共催で、「湖北省日用品・化粧品商談会」を開催した。本商談会は「2022年度ジェトロ中国ハイブリッド型キャラバン」の一環として行われ、9社の日系企業がリアルで参加したほか、37社の日系企業がサンプル製品の展示を行った。また、武漢市を中心とした湖北省の貿易会社、日用品や化粧品を扱う小売事業者、輸入業者など67人のバイヤーが来場し、活発な商談が行われた。
商談会に参加した日系企業からは「貿易会社や小売事業者など幅広いバイヤーと商談ができた」「さまざまな価格帯の商品を求めるバイヤーがおり、自社商品の価格帯に合ったバイヤーと商談ができた」「BtoBだけでなくBtoC向けでも買いたいと言われ、中国人にも受け入れられる商品だと分かった」といったコメントもあった。一方、「同様の商品が中国に既にあり、価格で競うのは厳しい。自社商品を買ってもらうには価格差以上の自社商品の魅力をしっかり伝えていく必要がある」と課題を再認識する日系企業もいた。
また、前述のとおり会場外に展示スペースを設け、来場できないものの、商談会に参加したいという日系企業がサンプル製品を展示、興味を持ったバイヤーとWeChatを通じて商談できる機会をつくったところ、多くのバイヤーが日系企業のサンプル製品に関心を持ち、実際に商品を手に取って使用感を確かめるなどしていた。
中国中部地域最大の都市である武漢市を擁する湖北省では、2020年の新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大によって消費面でも大きな影響を受けたが、クーポン配布などの消費喚起施策もあり(2021年10月14日記事、2021年11月5日記事参照)、回復傾向がみられている。2022年の湖北省の社会消費品小売総額は前年比2.8%増の2兆2,164億8,000万元(約44兆3,296億円、1元=約20円)となり、新型コロナ感染拡大前である2019年の水準に戻りつつある。(楢橋広基)
●2022年中国のゲーム市場、売上高は前年比10.3%減
(2022年中国游戯市場、銷售額比去年減10.3%) Jetro ビジネス短信 2023/02/24
中国音像・デジタル出版協会は2月12~14日、広州市黄埔区人民政府や広州開発区管理委員会と「2022年度中国ゲーム産業年会」を広州市で共催した。年会で協会第1副理事長の張毅君氏は「2022年の中国ゲーム産業報告」を発表した。報告によると、2022年の中国のゲーム市場の売上高は前年比10.3%減の2,658億8,400万元(約5兆3,176億8,000万円、1元=約20円)、ユーザー数は同0.3%減の6億6,400万人で、ともに8年ぶりの減少となった。
また、中国における自社開発ゲームの国内での売上高は前年比13.1%減の2,223億7,700万元、国外での売上高は同3.7%減の173億4,600万ドルと、国内の売上高の減少幅を下回った。国外での売上高トップ100の自社開発スマホゲームをジャンル別でみると、ストラテジーが38.8%、ロールプレイングが12.8%、シューティングが12.4%を占めた。主な国外市場は米国(32.3%)、日本(17.1%)、韓国(7.0%)だった。
スマホゲームでは、ロールプレイングの売上高がトップ
スマホゲームの売上高をみると、前年比14.4%減の1,930億5,800万元で、ユーザー数は同0.2%の6億5,400万人と微減にとどまった。なお、国内での売上高は全体の72.6%を占めたものの、5年ぶりに減少した。売上高トップ100のスマホゲームをジャンル別でみると、ロールプレイングが24%を占め、カード(12%)、ストラテジー(11%)が続いた。
また、ゲーム産業報告では、今後の同産業の発展について、以下の方向性を示している。具体的には、(1)指導・管理とコンテンツ創造を促進し、産業の健全な発展を推進する、(2)製品の品質向上を重視し、エコシステムを改善する、(3)企業の国外進出により中国のゲーム産業の国際化がますます進行する、(4)「ゲーム+」(注)による他の産業との提携や融合を推進する、(5)中国の伝統文化を生かしたコンテンツ作りを促進する。
なお、ゲーム産業年会では上述の報告のほかに、中国最大のゲームショー「チャイナ・ジョイ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」についても紹介があった。同ゲームショーは2022年に新型コロナウイルス感染拡大により中止となったが、7月28~31日に上海市でハイブリッド形式で開催される予定という。
(注)「ゲーム+医療」、「ゲーム+科学」、「ゲーム+観光」など、ゲームとあらゆる産業が融合することで、これまでの産業に新たな可能性を生み出すこと。
(梁梓園)
●石獅市で宋の時代の福建省料理を再現したイベント開催
(石獅市挙辨再現宋代福建省料理活動) 人民網日本語版 2023/02/24
「福建料理ランドマークグルメ都市」命名セレモニー及び「宋・元海上シルクロードの宴」PRイベントが今月22日、福建省の石獅服装城展覧アートセンターで開催された。海上シルクロードや商業、貿易、宗教、文化をコラボレーションさせたイベントが開催され、海の幸や山の幸がテーブルに並び、参加者は「万国の商人が波音と共に来て賑わう」時代にタイムスリップしたような気分を味わいながら、石獅市独特の「食」の文化を体験した。人民網が報じた。
沿海都市の石獅市は、「海上シルクロードの航路標識」と称され、山や海があり、長い歴史と多彩な人文、飲食文化を誇っている。中国の海上シルクロードが最盛期を迎え、福建省・泉州港の海外から出入港する船が最も多かった宋・元の時代には、石獅市が百の川を納める海のように、海外からやって来る旅商人を大きな心で迎え、大賑わいしていた。当時、外国人が、おいしく新鮮な食材や貴重な調味料を携え、世界各地からはるばる石獅にやって来た。そして、各地の文化が時間をかけて「化学反応」を起こし、人々が工夫を重ね、海の幸と山の幸、中国料理と西洋料理が見事にコラボレーションし、多彩な食材を使い、丹精込めて作られる独特の食文化が少しずつ作り上げられてきた。
「宋・元海上シルクロードの宴」は、南宋時代の福建省泉州石獅市出身の美食家・林洪が著した食経「山家清供」を参考にして打ち出された「豪華グルメ」だ。22日のイベントでは、「山家清供」に基づいて丹精込めて再現された福建省の特色ある16料理が並んだ。
今回のPRイベントでは、バラエティーに富んだ遊園スペースも設置され、参加者は宋・元の時代に「タイムスリップ」して、無形文化遺産のデモンストレーションや食器文化、海上シルクロードのシンプル食などを体験し、1千年以上前の福建省の人々が楽しんでいた優雅な食習慣に触れ、石獅の長い歴史を誇る文化をじっくりと味わっていた。(編集KN)